「息子の為に一番必要なことを模索し奔走する父が最後に下す決断」いつかの君にもわかること 12shiho28さんの映画レビュー(感想・評価)
息子の為に一番必要なことを模索し奔走する父が最後に下す決断
「お見送りの作法」のウベルト・パゾリーニ監督の新作
前作は少しコメディ的要素もあったけど、今回はシリアス直球
4歳の息子を託す里親を探す、余命宣告された父
なんとなく不穏な空気を感じている息子
見守るしかない周囲の人々
お涙頂戴要素一切無し
淡々と静かな視点で綴られる、父子の残り少ない日々
音楽を最低限に抑え、父子の顔のクローズアップを多用したドキュメンタリー寄りの演出が彼らの親密さと、2人が直面している現実の残酷さを際立たせてる
不安に苛まれ、ままならない現実に焦り時に怒りを爆発させながら、息子の為に一番必要なものは何か、模索し奔走する父が最後に下す決断
そこに込められた深い愛情は、確かに息子に伝わっていると感じさせるラストシーン
劇中、なんども父子に心の中でエールを送ってしまう、そんな良作でした
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