「整くんファンタジー満喫大満足」ミステリと言う勿れ アーリーさんの映画レビュー(感想・評価)
整くんファンタジー満喫大満足
何人もの方がご指摘の通り、冒頭と最後の強引なエピソード挿入、殺人動機設定の甘さ、説明の強引さ、伏線回収の甘さ、結局鬼って誰なん?延々とあんなに大勢殺す必要ないやん?とか全てその通りだと思った。
でもそれは2時間という長い時間の中では全く感じなかった。最初から最後まで整くんファンタジーワールドにガッチリと心掴まれ目ん玉釘付け心臓ドキドキワクワク時々(笑)で最高に面白かったと素直に感じられる作品だ。後世に残る名画のひとつになると思うよマジで。
これは原作や演出の力はもちろんだが、やはり菅田将暉くん演じる整くんの魅力がとんでもなく突き抜けている事が作品のエネルギーの全てになってると思う。相方の女優さんも若いのに凄い演技力だ。これらのエネルギーが我々をドラマに全集中させ、我々は脚本の善し悪しを吟味する事も忘れ、浮世の些事も何もかも忘れ、2時間の最後まで最高の没入感を得られるのだ。
これは多くの作品を知っているミステリーファンにはあまり当てはまらない感想なのかも知れない。
私は物語の世界の面白さを知ってからあまり年月が経っていない。そんな私の場合は物語やプロットや謎解きは2次的存在であり、ひたすらひたすら整くんの魅力を追っかける幸せのための2時間だった。
原作未読、ドラマはDVD3巻までしか観ていないので、残りの整くんに会うのが超絶たのしみである。
ちなみに菅田将暉くんの演技は鎌倉殿の義経役しか私は知らない。これを機会に菅田将暉くん出演作品を追いかけてみようと思う。
今の所は、整くんラブしかない。
Twitterで、原作の整くんの思想が「炎上系フェミニストと相似形」という批判を見た。
確かにそうかも知れない。彼は少し思想が偏っている一面がある。しかし、ドラマの彼を見ている限りで、思想偏重の不快感は感じない。整くんの考え方は逆張り的で個性的だと感じるものの、特定のヘイト思想は感じない。
これはやはり菅田将暉くんの演技のすばらしさによるナイスリカバリーなのかも知れないと感じてます。
事実はひとつだけど、真実は人の数だけあるのだからね。