「儚くない」東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
儚くない
前作はこれからだ!というところで終わってしまい、とてもどかしかったのですが、その期間が2ヶ月だったのは救いだったかもしれません。
前作までの軽いプロローグを済ませて東京卍會のテッペンに立つために再び過去へ。
今作は前作である程度済ませていた東卍のいざこざを地盤にし、基本はバトル多めで描かれています。前作では物足りなかったその暴力描写はこれでもかと盛りだくさんなので、それを期待して観に行った身としては満足度がとても高かったです。
集団バトルを一つのシーンとして映すのはとても大変だと思うのですが、これが全体を綺麗に映しつつも、メインキャラクターたちのバトルをクローズアップして魅せるのがとても上手いなと思いました。実写映画を多く手掛けている英監督への信頼度はグッと上がりました。
蹴り殴りはもちろんの事、抱えて投げるモーションもしっかりと映してくれていて、アクション好きにはたまらなかったです。
キャラクターの魅力はこれでもかと描かれており、特に場地の優しさと厳しさが強調されていてとても良かったです。仲間に対しての愛情と、敵に対して向かっていく度胸、悪党に堕ちてしまったのかと思いきや、自身の信念を貫く強さ、たまらなかったです。公開前に少し残念なことが起きましたが、現実と作品は関係ないので、永山さんの健闘を讃えたいです。
マイキーのブチギレる様子や、千冬が場地を慕う理由、東卍が誕生した些細な理由などなど、"運命"での出来事を全て回収し切ったかなと思います。
ただ、前後編合わせて2時間半くらいでも収めれたんじゃないかなーと素人ながらに思ってしまいました。実際、回想シーンで15分くらいは使ってますし、決戦の舞台もゴミ捨て場なので画変わりもしないので、日常の描写で気分転換はしつつももう少しフィールドの変化が欲しかったなと思いました。
エンドロールを除けば90分くらいなので、決してテンポが悪いわけではないんですが、"運命"と被るシーンが多かったのが勿体なかったかなぁ。
あとこれはもう最初から思ってるんですが、タケミチが基本ど根性だけで突き進んでいて、当人の成長があまり感じられないのも引っ掛かっています。こればかりは原作からの設定なのであーだこーだ言えないんですが、いくら場地の遺言だからって戦闘力皆無のタケミチを壱番隊隊長にしてもなぁ…。
前編より面白くなるかと思っていましたが、戦闘シーンの良さと前編とまとめれたのではというモヤモヤ感で相殺された感じです。終わり方は映画独自で、次に繋げれそうで、興行的には大丈夫そうですがどうなるんでしょう。再来年くらいを目処にお待ちしてます。
鑑賞日 6/30
鑑賞時間 12:00〜13:50
座席 I-2