「レア・セドゥの魅力」それでも私は生きていく penさんの映画レビュー(感想・評価)
レア・セドゥの魅力
レア・セドゥはミステリアスな印象の女優さんですが、それだけではなくて、相手を深く思う故の哀しみの感情表現と言いますか、それがまたとても豊かで魅力的だよなーと言う感じがありました。
007の彼女の演技はまさにその魅力が満載で、ラストの展開もなかなかに説得力があったのも彼女のそんな魅力があったからでしょう。今回はそんな彼女がなんとショートヘアのシングルマザーですか?しかも哲学教師だった父親が認知症を患い介護をしながら、女性としての幸せを模索するという役柄。うーんたまらないな。
変態みたいですが、そうではなくて(^_^)、セレブ感満載(実際にセレブなんですが)の女神がこちらサイドに微笑みかけてくれるような感じでしょうか。その美貌だけでなく、豊かな哀しみの感情表現の美しさを引き出すように書かれた脚本なのだと思ったのです。私もつい最近まで親の介護してましたので、その感情表現の魅力に焦点を当てた本作はぜひみてたいなと思ったのです。
その目論見はだいぶ成功しているように思いました。
モラルとインモラルの狭間で、揺れ動く生身の美しい女性の物語。
日本人なので(?)、結末は、これでよいのかなと若干モヤモヤ感は残りましたが、間違いなくレア・セドゥの魅力を堪能することができる1本と思いました。
ちなみに、シューベルトのピアノ曲も、全体のトーンと上手くマッチしていてとても良かったです。そう言えば「ムッシュカステラの恋」に流れてたのもシューベルトのピアノの曲だったな。あまりシューベルトは聞かないのですが、見直したいと思いました。
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