「淡々と描かれる苦難の人生」イヌとイタリア人、お断り! Jaxさんの映画レビュー(感想・評価)
淡々と描かれる苦難の人生
イタリア人移民である監督の祖父母がモデルとなっているストップモーションアニメ。
移民として家や財産、時に家族を失い、貧困や戦争、そして差別に苦しめられながらも必死に生き抜いてきた家族の人生が淡々と描かれている。
ダイナミックな演出や派手なストーリー展開はないが、実写でやったら画が重々しくなりそうな内容をアニメでさらりと描いているので退屈しない。
どの登場人物もそこまで大きい表情の変化がないデザインでありながら(下手すると祖父と息子の区別がつかない)、祖父母が惹かれ合い、花を手に控えめに愛を交わす場面は見ていてほっこりするかわいらしさがある。
どこの国でも外国人労働者は過酷な仕事をさせられたり、犬と同じ扱いの差別を受けたりと苦しいものだ。それでも家族のためより良い環境をもとめて必死に生き、移住先に尽くす移民には頭が下がる思いだ。
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