「加賀温泉に行こう」レディ加賀 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
加賀温泉に行こう
この作品の脚本をそのまま何かの賞に応募したら、一次審査で落ちるよ。脚本でやっちゃいけないって言われてることをてんこ盛りでやってる気がすんの。
そんな作品なのに、完成させて、公開した。そこがすごいよ。
脚本はオープニングから「ん?」って感じなんだけど、どこがおかしいのかというともう「一から書き直そう」というぐらいおかしくて、指摘ができなくなってくんの。
そんななか森崎ウィンはうまいね。取り敢えず、その演技観てるだけで面白い。
松田るかは可愛さ抑えめって感じだったけど、最期のステージはやっぱりいいね。華がある。「あゆみ(松田るか)がいなきゃ」って借り出されるのも良く分かる。
あと加賀市役所の同僚の女の人も良かった。
小芝風花はタップダンスがうまくないから、この役は演技できなくてもタップダンスうまい人で良かったのかなって気もしたな。脚本アレだからいいでしょ。でもアレな脚本だからこそ小芝風花でなんとかなった気もするし、難しいね。
この作品、小芝風花と檀れいの話があって、小芝風花と松田るかの話があって、松田るかとお兄さんの話があって、中村静香が元キャバクラ嬢でバカにされててSNSに強くて家族にコンプレックスがあって、八木アリサが女将の勉強をすごいしてるけど恋人の母親に「お前に女将は無理」って言われてて、小芝風花と青木瞭の話があって、森崎ウィンが怪しげでって設定がてんこ盛りなんだよね。
作る側の事情が推察されるけど、さすがにこれを二時間で語るのは無理なの。
でも出てくる加賀温泉の景色は良かったし、とにかく作品を世に出すという心意気もいいし、加賀温泉に行ってみたいなと思ったよ。
そう思わせたんだから、他のことは、どうでも良いことかもね。