「立川監督、ありがとう。尺が足りない!」名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン) knight423さんの映画レビュー(感想・評価)
立川監督、ありがとう。尺が足りない!
●コ哀の海溝
水から揚がったとき、『灰原を助ける』という強い意志のコナンの眼差し。
海に沈むコナンを助ける、灰原の眼差し。
「そんな顔するなって」
「どうしてあなたはいつも、そんな顔ができるの?」
ハイ、その顔、あの顔、ぜんぶ、私もそんなコナンが大好きです。
限られた情報で意図を理解し合う、安室さんとコナン。
ターゲットの輪郭を見せれば狙撃してくれると確信している、赤井さんとコナン。
言葉がなくても会話できている、灰原とコナン。
作品内での時間軸はともかく、原作、映画を通して共に苦難を乗り越えてきたことで関係性が発展してきたことを感じさせる、三者三様の空気感がよい。
海の中、という密室で、手をつなぐコナンと灰原。
泣く。これは泣く。
新一が蘭に向ける恋とは全く別のもの。
コナンが哀に向ける愛。純粋な愛がそこにあるのだろう。
何故ならコナンは全く顔を赤らめてないから。
対する灰原は、ゴーグルの下でかすかに頬を赤らめる。
「キスしちゃったんだから」ってちょっと幼くみえるセリフ。
薬で小さくなる前から新一に興味を持っていたけれど、
コナンから自分に向けられる愛に、どうしようもなく惹かれていったのではないか。
私は、私は…、コ哀沼、ならぬ、コ哀海溝にズブズブ潜って、浮上できなくなった。
●緋色組再び
「ライ」「バーボン」呼び。胸を撃ち抜かれた。
因縁の関係、純黒の悪夢とは違った形での三者協働。
突然コナンの携帯を使って赤井安室が直接会話し始めるからびっくりして内容入ってこなかった。
安室さんは情報を提供することでコナンを陰から助けていた。
バーボンの顔なのに始終優しく見えた。
コナンが赤井さんに「潜水艦の方に集中して」の命令口調、その役割分担を自然に受け入れる赤井さん。
灰原が危機にさらされている状況で赤井さんが出てこないのは逆に無理があるから、お姉ちゃんつながりで灰原を助ける使命を感じてとてもよかった。
赤井さんのセリフも出番も極小だったけど…ありがたい。
コナンと赤井さん、互いに信頼してこその連携プレイだった。
●これまで語られなかった灰原の過去
宮野志保である灰原と、直美の過去のできごとが現在とリンクする。
「子どもの言葉や行動に、変えられることがある」
それは灰原がコナンや少年探偵団たちと過ごしてきた時間で身をもって体感してきたこと。
阿笠博士と灰原、蘭と灰原、コナンと灰原、それぞれの強い絆が違ったかたちで表現されているようだった。
その絆を裏から支える、安室さん、赤井さん、そしてベルモット。
エンディング後のベルモット、めちゃくちゃ、最高によかった。過去一のエンドロール。
●何故灰原は直美に正体をバラさなかったか
二人で密室の状態。
『実は……』って言ってしまいそうなのに。
それは、直美と共に生還する、生きて脱出するという覚悟があったからではないか。
たとえ黒の組織にバレたとしても、その秘密を直美が知ってしまえば、関係者になってしまう。
なんとしても無関係である状態を維持して、あくまで子供の灰原として対峙する必要があった。
空港で送り出すとき、直美は志保だと確信していたようだったけど。
●とにかく心が忙しすぎた
次から次へと進む物語の展開にしがみつくのと同時に
不意な胸キュン展開とセリフにズキュンズキュンと撃ち抜かれすぎて、瞳孔開きっぱなし、背もたれから前のめりっぱなしで、苦しかった。
それもあの、音楽、効果音が一役かっている。
今回すごく体全体に響いてきたのだけど、何故だろう。
スクリーン1だから?
とにかく音がすごくよかった。音と映像の一体感がすごかった。
立川監督と同じ気持ち、そう、尺が!尺が足りない!
もっと描きたかったんだろうなって。
濃密な2時間なのに、まだ、もっと、欲してしまう。
「これまでで最高」を超えた最高を出してくるコナン映画。
以上、セリフは全体的にうろ覚えだし、
見た直後は語彙を完全に喪失して「やばい…やばい…」しか出てこなかったが、時間が経ってやっと書けるようになった。
ありがとうございました。
今日見れました⭐
ほんと生きてて良かったです。
歴代NO.1でした!!!
黒の組織シリーズが好きなので今までは純黒の悪夢が一番でしたが、 塗り替えられちゃいましたね😌✨
コメント読んでても⭐5の人とそうでない人が分かれますね💦
⭐5の方のコメントは全部共感出来ます😻
たぶん漫画やアニメを見てない人はアクションに目が行ってしまって映画に入りきれないんでしょうね、もったいないです。。
登場人物も含めて総集編という感じがしたので、これを越えるのは 最終回しかないかも😣