劇場公開日 2023年11月3日

「決戦のテンポの悪さ」ゴジラ-1.0 うめ太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0決戦のテンポの悪さ

2024年11月2日
PCから投稿

ゴジラを人間の愚かしさが産み出した災害として、対峙していくという作品であると認識した。「3丁目の夕日」は素晴らしかった。それぞれの人間ドラマと、素晴らしい役者さんたちの存在感に涙した。しかし今作ドラマは「3丁目の夕日の劣化構成」と言わざるを得ない。ダメ人間の主人公、擬似家族、だんだんと深まっていく家族愛。良い隣人。失う悲しみと決意して取り戻す喜び。違うものは描けないのか??良い役者を揃えながら、人間ドラマに主軸を置きながら、そのドラマに感動することができない欠点。しかしそこはエンタメパニック映画なので、まあ良い。そんなもんだろう。それ以上に何よりも最後の決戦が良くなかった。なんというテンポの悪さ、緊張感の無さ、どんでん返しで快哉を叫ぶべきシーンの盛り上がらなさ、泣けるべきシーンでの感情の揺さぶりの薄さ。役者棒立ちの臨場感のない危機シーン。まあ、そうでしょうね〜。となる白けさせられ方。最後さえ気持ちよく夢中にさせてくれれば、多少のストーリーの欠点など吹き飛ぶ。その最後の決戦に「この人はわかってない」というのを確信。ドラクエで「あなたのドラクエのストーリーを描いてあげるよ」とでも言わんばかりにゲームを愛していない監督が、何もわかっていないのに勝手にドラクエ好きの気持ちを代弁しようとしてきたように、最後の決戦もアニメで良く使われるテンプレートを上っ面で踏襲しただけのものに思える。見終わった感想は「なんじゃコレ」

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うめ太郎