劇場公開日 2023年11月3日

「なんとなくゴジラ」ゴジラ-1.0 蛇足軒妖瀬布さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0なんとなくゴジラ

2023年11月6日
iPhoneアプリから投稿

あっちではなく、
そっち、
そっちではなく、
こっち。

それぞれのポイントで、
主人公が、
あるいは他の登場人物が、
それを選択した動機、行動を、
葛藤、感情と共に丁寧に描く。

本作はそこが弱い。

なんとなく特攻を、、、
なんとなく技術兵が、、、
なんとなく主人公を突き飛ばす、、、その他。

アムロやルーク、
碇シンジの時代は、
なんとなくでも乗っかれた。
いや、
一般人の代表のような、
ひ弱な主人公が、
戦闘を避ける意志は、
明確に表現、
巻き込まれていく感情を、
細かく描写していたような気がする。
アニメ、洋画、
比較対象にならないようだが、
主人公の行動のロジック、
パッションに乗れる乗れないは、
基本形は変わらない。
ここを正確に書く、
イメージで書き飛ばさないライターは、
日本では残念ながら絶滅危惧種だ。
その主な原因は、
書けない人を起用する、
書ける書けないの判断基準を持っていないPが多過ぎる事だ。

確かに、
昭和、平成は、
なんとなく一部の人の都合で進んでしまった。

なんとなく失われた30年、
いや70年への問題提起と、
弱い理由を解釈する事はできなくはない。

ビジネス的成功を義務付けられているゴジラ映画。

あらゆる手段を使って、
興行的プラスを狙っているだろう。

あえてマイナスを主題にした意味。

マイナスからの出発、
生きる意味を問う、
なんのために?
未来の為に。

そこだけは、
なんとなくではなさそうな、
覚悟と勇気と、
時代への咆哮に➕4.0。

【ゴジラ足】
怪獣大戦争マーチ、聞きたかった。

蛇足軒妖瀬布