「荒ぶる神に慈悲なし」ゴジラ-1.0 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
荒ぶる神に慈悲なし
ハリウッドに貸し出していたゴジラがようやく日本に戻ってきた。無慈悲なまでの荒ぶる神として。
まずはVFX映像に驚いた。ハリウッド製VFX映像を見慣れている自分だが、遜色がない。木の葉のごとく飛んでくる駆逐艦に度肝を抜かれ、銀座を蹂躙し尽くした上に、火炎放射でトドメをさす時の圧巻の映像には息が止まる。
山崎監督は、映像だけじゃないんだよね。VFXで観客を驚かせながら、骨太の人間ドラマを同時に進行させる巧みの技。しかも丁寧に伏線を張っていて、わかっていても泣かずにはいられない。
命が粗末にされた先の大戦。未来のために命をかけてゴジラと戦う人々。この作品の最大のテーマを感じながら敬礼で終わりたい。
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