「金なくても、月2本は観るようにしてんだ。俺の意地だね。」銀平町シネマブルース 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
金なくても、月2本は観るようにしてんだ。俺の意地だね。
一度、表舞台から追い出された小出恵介が主役を演じるからこそ、味わいも深まるこの映画。監督が「カサブランカ」推しなのか、かつての名画にどこか自分の古き良き青春を重ねている風情がクサくもあり、微笑ましくもあり。ただ、映画好きを高らかに謳った映画に名画は少なく、この映画も脚本は決して優れてはいない。まるでどこぞの映研レベル。だけど、その若さこそが、映画好きたる証拠だと思うんだよね。
映画が好きで、それが生きる支えで、死ぬのは畳の上、、じゃなくて映画館で。そんな奴がでてきて、そんな奴いるかなって思ったとき、ふと、この映画で映像技師役の渡辺裕之が浮かんだ。見かた次第では、この映画は渡辺裕之へのレクイエムなのかもしれない、とも思った。合掌。
コメントする