「全シリーズの中では綺麗な終わり方」ハロウィン THE END あるさんの映画レビュー(感想・評価)
全シリーズの中では綺麗な終わり方
ハロウィンシリーズは3と6のプロデューサーズカットエディション以外全て視聴しています。
その上で今作はシリーズの中で最も綺麗にまとまっていると感じました。
新登場人物が出てくる時間が長すぎて前評判が悪かったのも納得な内容ではありますが、最後で挽回してくれましたし、ハロウィンシリーズの終わり方としては良かったと思います。
KILLSのスラッシャー要素は薄まりつつも結構グロいというか痛々しいシーンもあり、映画館の音響効果もあってびっくりする場面も何度かあったのでホラー映画として申し分ありませんでした。
また、ハロウィンは最初のシリーズもそうなのですが結構ツッコミどころが満載な映画で、心の中でツッコミを入れて楽しめました笑
以下ネタバレ
コーリーのメガネ途中で壊されちゃったけど、その後裸眼でバイク乗ってたので伊達メガネだったんか?ってツッコミたくてウズウズ。
そしてまさかの新キラー登場。マイケルさん新キラーのアシスタントみたいになってたし笑
俺がマイケルになるんだよ!と言いたげなホームレスとコーリー。
悪意はマイケルだけに非ず、ということを描きたかったんだなと思いました。
水路でマスクの取り合いしてて相撲になってたのはウケました笑
マイケルさんも歳には勝てないね…
マスクを奪ったコーリーは新たなブギーマンとして街に繰り出します。まさかの主役交代。
だけどマイケルの皮を被った青年のままで終わってしまった。どうなるのかと思ったけど、最後に主役の座を取り戻してくれて安心しました🥹笑
でも、マイケルさんがナイフ拾おうとしたら抵抗したコーリー。お前まだ生きてたんか…
ローリーを疑うアリソンにイライラしちゃったけど、ローリーもすぐにナイフ抜いたら指紋つくし駄目でしょって思っちゃった私。抜かなくてもあの状況では疑われるけど。
でも最後に疑いが晴れて良かった。
あまりの出番の少なさに、マイケルさん死なないでと思ってしまったのは私だけではないはず。
個人的にはローリーを道連れにするラストでも良かったと思うけど、最後に孫娘アリソンがタイミングよく助けに入って、生き残って誤解が解けたのはベストだったかもしれない。
住人によりマイケルの最期が見届けられたのを見て、本当に終わってしまったんだなと思いました。やはり寂しい。
これはローリーVSマイケルという話だけでなく、ハドンフィールドに根ざした悪意から街や住民が解放される瞬間だと思うと感慨深かったです。
その意味ではシリーズの終わり方の一つとしてはこれもアリなんだなと思いました。
この作品はマイケル・マイヤーズという人物そのものより、彼が街や住人に与えた影響にスポットが当てられてると感じます。
コーリーがどんどん悪意に飲み込まれていく様がそう。今思うと、ベビーシッター中に過ちを犯したコーリーは21歳。あの時のマイケル・マイヤーズと同じ年齢です。普通の若者が悪意に飲み込まれてしまった。
「悪意は形(シェイプ)を変えて残る」というローリーの最後の台詞がとても印象的でした。
これまでのシリーズのようにカッコいいマイケルが見たいと思っていると拍子抜けすると思います。
でも、最初の事件から44年。彼も高齢で、不死身のように思えても人間なんだと実感させられました。
ジェイミー・リー・カーティスがローリー・ストロードとして演じるハロウィンシリーズは終わってしまいましたが、HALLOWEEN ENDSという複数形のタイトルの通り、終わり方は一つではないのです。
これまでの他のシリーズを見たり、個々人でIfの世界を空想したり、いつかまた誰かがリメイクを作ってくれるかもと期待を馳せましょう。
まぁ、これまでのシリーズがどれもイマイチだったんで、次リメイクあってもイマイチになるかもしれないけど笑
圧倒的な強さを見せてくれたマイケルが大好きでした。2から役者さんが変わってしまっていたけど、今シリーズでまた演じてくれて嬉しかったです。本当にありがとうございました。
ローリーもお疲れさまでした。傷ついた心を日本の桜を見て癒やされてほしいです。