「アート再臨」テリファー 終わらない惨劇 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
アート再臨
ART WAS HERE
個人的にはもっと欲しかった気もしたけど、思う存分アートしてた。正直めちゃくちゃ前作から何かが進化したというわけではないけど、1作目が好きだった人なら楽しめるはず。にしても前作の体感時間から考えて今回の2時間超は見る前から分かっていたけど、長ぇって!80年代ホラー等へのジャンルへの愛を遺憾なく感じさせながら、ゴア描写ではそれらを更新するような力の入り方には、もはや皮肉でもなんでもなくアートの域だ。
そして、不気味なアート・ザ・クラウンは今回イマジナリーフレンドも味方に、ただの背景&動機不明殺人狂からペニーワイズのように得体の知れない"それ"ナニモノかという神秘性を帯びていく…。追う側も追われる側も双方、一度死ぬことによって最強になるキリスト教理論。よりファンタジック(??)な方向に舵を切り始めた分、次回作がどうなるのか気になる終わり方。
素手で人体引きちぎるという反則スレスレな力の強さと決して死なない不死身さという、ハロウィンホラーの大先輩ブギーマンにも負けない景気の良さで次々とグロゴア描写を展開してくれるのだけど、尺が伸びた分、全体的にそれ以外のドラマパート(?)にもスポットが当たり尺が割かれるような作りになっていた気がして、そこはこういう作品を見るジャンルファンにとっては好き嫌い多少分かれそうだなとも思った。けどこの姉弟愛は決して無駄じゃない。
今までホラー映画を見ていて思っていた「いや、殺し切れよ!」という追われる主人公サイドが反撃してはまた逃げる際に感じていたもどかしさを払拭してくれるようなラストバトル!! …それすらも蓋を開けてみれば次回作への布石に?
先っぽだけ JUST THE TIP