「人生は映画とは違うので」ソウルに帰る LSさんの映画レビュー(感想・評価)
人生は映画とは違うので
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感想を書くのが難しくてしばらく置きっぱなしだった。
国際養子縁組で幼くしてフランスに渡った主人公が、意図せず初めて韓国に訪れ、実親を探すことになる。韓国語も知らず韓国人の文化にも馴染めないが、滞在中に自身のフランス人としてのアイデンティティも揺らぐ。
ここまでは、ディアスポラの物語という意味で「モンスーン」と同じテイストを感じた。
その後、突如違った展開になる。個別のエピソードのインパクトはあるが、ストーリーの一貫性がないように思えて戸惑った。
だが、エピの連関よりも、全体を俯瞰して、長い時間をかけて少しずつ主人公と実父、実母それぞれが今のあり様を受容してゆく(それとは関係あったりなかったりしながら日々の生活は続く)ということが描きたいのかなと思った。
現実では人の生き方に一貫性なんてないのだと思えば、唐突さもあまり気にならなくなった。
主人公がフランスからミサイルを売りに来て、北の脅威から韓国を守るという、冗談とも本気ともとれない話が好き(マッチングアプリで知り合った男のエピが先にあったので本当なのだろう)。全体に、伏線の張り方に品がある印象の作品。
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