「宣言してみただけ」非常宣言 ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
宣言してみただけ
ワクワク気分でボーイング777の離陸を見送ったものの、急降下後は最終的に軟着陸して40人死亡という、話の流れと歩調を合わすような失速感、残念感は否めず。過剰なバイオレンス描写と、ここでそれもってくる〜?と巧みに伏線を回収していくネリネリの脚本が韓国映画のおもしろさなのに、それがナッシング。犯人が早々に死んだり機体ぐるぐる描写あたりまでは先が読めず楽しかったが、ウィルスの効き目や発症の基準があいまいで、噛まれたら伝染して自分もゾンビになる的なルールがないため、そっちで話が引っ張れず、あとは行き当たりばったりの141分だった。
もしかしたら、マスクをするだのしないだのワクチンが効くだの効かないだのと、コロナのパンデミックで疑心暗鬼に陥った人々の分断が進んだ状況を戒めるべく、米国と日本のみならず同胞からも見放され生きることを諦めたスカイコリア501が空中で自爆、夜空を見上げながら韓国全国民が自らの行いに恐怖して終わる、という斜め上を飛行する展開かと思ったけど違った。
成田への着陸を拒否して自衛隊機が威嚇射撃をすることに噴き上がってる人もいるようだけど、フィクションと現実をごっちゃにしすぎじゃないだろうか。
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