春に散るのレビュー・感想・評価
全210件中、121~140件目を表示
試合シーンは圧巻
クライマックスの試合は、ただただ圧巻。横浜くんも窪田くんもプロボクサーにしか見えなかった。実際ライセンスを取得してるのだからそうなんでしょうけど、臨場感が半端なかったです。血や汗の飛沫が、雄叫びが、観客の表情とともにひしひしと伝わってきてエネルギーの熱にあてられた。
佐藤浩市さんの哀愁ただよう雰囲気が好きです。環奈ちゃんもヒロイン枠よりこっちのような重厚な作品にもっとでてほしい。最初の疲れきった無の顔からどんどん明るい表情になっていくのが自然でよかった。あと坂井真紀さん、お母さん役だけど本当に多才な女優さんですね。あのガソリンスタンドの男のシーンは他人事ながら、ちょっといい気味と思ってしまったのは、主人公視点にどっぷり入っていたからでしょうね。ただ、試合最後のところでスローになるシーンがあるんですが、いかにも感動してください余韻に浸ってください感があって興が覚めてしまいました。それさえなければ。
最後のシーンが佐藤浩市さんのあの場面で終わらなくてよかった。横浜流星くんのあの丘の台詞がとても好きなので。
桜は人生に例えられることが多いですね。花びらさえも美しい。70代の母と観に行ったんですが、大満足だったそうで、私も観れて良かったです。
満開の桜の下で散った広岡
魅せ場はやはり黒木と中西の試合でしょう。(全部魅せ場だけど)本当の試合を観ているようだった。映画の結末を知らなかったし、レビュー等も読んでいなったので、どちらが勝つのかわからず、結末を予想しても、どちらが勝っても物語は成立しそう。そして何より、最近横浜流星の良さに気付き、若手の推しの1人に。でも窪田正孝も推しの1人。どちらにも勝ってほしい。と本当に試合観戦している気分で魅入ってしまった。どの程度がシナリオなのかは知らないけれど、2人ともボクシングやるし、本気が伝わる。
たとえ失明しても試合がしたい。本人からしたらそうだろう。ただ広岡や母親などからしたらボクシングが出来なくなってからの人生のが長いんだから目が見えなくなったら、と辞めさせたいのは当然だろう。広岡が自分の心臓の手術を拒むのとは違うよね。私はもう広岡の年齢の方に近いから、このまま死んでもやり遂げたい広岡の気持ちはよくわかる。黒木が勝って、桜の下で散ってしまったけれど、満足したんだろう。
ボクシング場面だけでなく、周りの人達の人間性もわかるように描かれていて、全体的にとてもいい映画でした🥊
題材は良い
特に実際にリングでの試合シーンを演じる横浜流星、窪田正孝、坂東龍汰の仕上がりぶりは本物のボクサーと言ってもいいレベルになっていたと思う。
窪田正孝は実際にプロライセンスも取ったみたいだし。
ただ、全体的な内容は何か薄いかな。
全ての描写があっさりし過ぎていているというか、唐突感のある場面も多過ぎて、観ている側としてはいま一つ感情移入していけなかった。
例えば、
・ ボクシング界と距離を置いていた広岡(佐藤浩一)が帰国早々、かつてのジム仲間の佐瀬(片岡鶴太郎)、藤原(哀川翔)と同居生活を考えたところ
・ 広岡が拒絶していた筈の黒木(横浜流星)の指導に乗り出すところ
・ 広岡の姪(橋本環奈)が黒木に思いを寄せていくところ
・ 黒木のボクシングスタイルを嫌い、入門を拒否した真拳ジム会長・真田(山口智子)がクライマックスでは黒木を応援しているところ
・ 真田会長がジムの功労者三人のうち藤原だけはいつの間にかトレーナーとして受け入れてるところ
などなど。
黒木と中西の試合シーンのロッキーシリーズを意識したような描写も軽さを助長していたかな。
辛辣な言い方だが、ボクサー役の演者たちの熱量を雑な脚本と演出が削いでしまっているような印象だったかな。
ただ、横浜流星はひたすら、カッコいい。
山口智子!
原作:沢木耕太郎×監督:瀬々敬久
ユナイテッドシネマ浦和にて鑑賞🎥
「原作:沢木耕太郎×監督:瀬々敬久」というだけで観るしかない映画🙂
ボクシングドラマを軸に繰り広げられる人間ドラマが素晴らしく、スローモーションや無音の上手い使い方を観ると「映画ってイイな!」と思ってしまう感動作💕✨
40年ぶりに帰国した元ボクサーの広岡仁一(佐藤浩市)、偶然吞み屋で広岡を見かけた若手ボクサーの翔吾(横浜流星)は広岡に挑んであっさりとクロスカウンターくらって…😄笑
広岡はかつての仲間(片岡鶴太郎、哀川翔)や元の所属ジム会長(山口智子)などと再会。
そんな広岡に翔吾が「ボクシングを教えて欲しい」と頼みに来て、周囲の人々を巻き込みながら物語は進んでいく。
個人的に原作者の沢木耕太郎氏を好きなのは、新聞連載されていた「銀の森」(だったかな?)という「映画評」が本当に見事な筆致だったので「沢木さんの映画評を読んで映画に行ったこともあるし、観た映画の映画評を読んで感動再び…」ということが多々あったから。
その当時は自分もキネマ旬報「読者の映画評」に頻繁に投稿していて、「沢木耕太郎さんのような映画評を書きたい!」と思いながら文字数制限で削除を繰り返して映画評を書いては投稿していた。そんな自分の映画評が掲載されては喜んでいた時代もあった。(今は、映画評を書くのに手間暇かけるので投稿していない。)
話がそれたが、本作はさまざまな見どころあるが、詳細は映画をご覧ください……ということで記載しない。
ただ、久しぶりに橋本環奈を見たが、化粧っ気があまりないが、「やたら目が大きい!」ということに改めて(なんだか分からないが)すごさを感じた🤣笑
久しぶりに良い映画を観た……と思える瀬々監督の佳作であった🎥🌟🌟🌟
<映倫No.123790>
心が震える映画。
違和感ばかり・・・
①橋本環奈の周辺のエピソードは、あれ必要なの?
②横浜流星は役作りがすごかったが、ボクシングを極めて成長していく過程や途中のトレーニング描写が足らず、結果全体的に薄っぺらいボクシングになっている。
③全体的に予算がないのか、試合の描写が陳腐になっていて残念
④世界タイトル戦も、どこかの体育館みたいなとこで撮影されており、本当にこれが世界戦?みたいにしか描かれてない。
⑤試合中、観客が静かで臨場感がほぼない!
⑥窪田正孝のチャンピオンに凄みが感じられず、変なヤンキーっぽい描写のみ
⑦タイトル戦の試合後半のスローモーション。あれ子供がよくやる拳を相手の頬にゆっくり当てて、相手はその動きに合わせて打たれたように顔を振る動きそのもの。
色んな意味で残念な映画だった。何故こんなに評価高いのかな?
超、胸熱なスポ魂ストーリー決定版!
演出、絵作りが惜しい
鉄板の胸熱ボクシング映画、それも邦画受けする逆境貧乏はね返しサクセス系、かつ沢木耕太郎で本もいい、
そして役者もいいし演技もいい、、、
のになぜか全てが惜しい本作。
人情に振るならもう少しヒトの汚さや泥臭さを絵に出しても良かったし、映像に振るならせっかくの大分ロケからもう少しエモさを滲み出しても良かった気がする。
地元のお祭りのシーンなんて、実家の行く末や人物の心境との対比でめちゃくちゃ印象づけられる可能性あったのに、うーん、祭りやってんなーって感じ。
あと、最後のスローになる演出はいいシーンのはずなのに笑ってしまった。。。
なんか、全てのシーンが説明臭かったり取ってつけた感があったり…好みの問題でしょうか。
いろいろ言ってしまいましたが、やっぱり役者と演技がいいのでこの点数。
邦画には歴代の振り切ったボクシング物良作がゴロゴロしているので、それらと比べてしまうと、話の展開といい絵といい、少し小綺麗にまとめようとしすぎてしまった印象です。
春に散るを見て
ストイックさに圧倒される
命の結晶をきらめかせながら散る
完全燃焼ができるなら、片目がなくなってもいい、片腕がなくなってもいい、命が尽きてもいい。
側から見れば、自分勝手とも言える美学かもしれない。それでも、彼らが体をボロボロにしながら、光り輝く瞬間を目の当たりにすると、えも言えぬ感情が湧き上がってくるし、それを究極の美学として感じてしまう。
チャンピオン防衛戦にちょうどいいかませ犬が2人いる。かませ犬同士の勝者とチャンピオンが戦うというストーリーは、ありきたりでもあるが、体を徹底的に仕上げた俳優同士が、実戦としか思えないファイトを繰り広げる。
肉を打つ音、ボディブローを食らって歪む顔。ものすごい熱量がスクリーンから伝わってくるために、フィクションということは、すっかり忘れてしまう。
クライマックスの防衛戦は、まさに死闘。輝く代償に、何かが失われる。それがわかっていても、決着を見届けたい。どちらが勝っても物語としては成立するし、ドローであっても成立する。
命の結晶をきらめかせながら散る。男のロマンそのものでございました。
あしたのジョーの実写版的な
全体的に暗い感じの内容でしたが、どこか懐かしく良い映画でした。
キャスト1人1人が良い味を出してた。
橋本環奈ちゃんは幸薄そうな役でしたが、見事に演じてました。こんな役もこなせるんだと思いました。
失礼かもしれませんが、元々ノーメイクだと幸薄そうなお顔と思ってましたが、個人的にはこっちの方が好き。
窪田正孝さんのライバルボクサーも最高!
鶴太郎さんの入浴シーンで引き締まった身体を見てびっくりしました。
この年であの身体!思わずヨガしようかと思ってしまった。
横浜流星君の身体も引き締まってて、ファンにはたまらんやろうな〜
久しぶりに、昔ながらの邦画を見た感じです。
おじさんには、たまらなく良い映画だと思います。
特に、あしたのジョーやロッキー世代には!
ねかはくは はなのもとにて 春しなん
「ボクシング映画に不出来なし」の約定は
今回も守られた。
何を置いても、
選手は当然のこと、ジムの構成員、会場に集う観客、
それらのボクシングを愛する全ての人々の熱い思いが画面から溢れ出す。
単に金儲けの手段として安直に、
または策を弄して楽に頂点を目指そうとする者は
本作を観て眼を洗った方が良かろう。
勿論、頂点に立つには、
才能、努力は当然のこと、
周囲のバックアップ、運や時代も味方に付けねば。
ほんの一握りはが君臨するその場に立てても、
当人が本当に偉大であったかの評価は
後世が決めること。
一時は寵児ともてはやされても、
既にその名声が地に堕ちているなんと多いことか。
他方、一瞬であっても、
忘れ得ぬ輝きを放つ選手も間違いなく存在する。
過去と現在でそうした記憶に残る二人の
素晴らしいストーリー。
日本のボクシング界に辟易し
アメリカに乗り込んだものの自身の限界を悟り引退、
その後ビジネスで成功した『広岡仁一(佐藤浩市)』が
数十年振りに帰国する。
一方で、やはり不可解な判定に自棄になり
一度はボクサーの道を諦めた『黒木翔吾(横浜流星)』が居る。
二人が交わることで物語が動き出すのは、
古典である〔あしたのジョー〕を引き継ぐ流れ。
また、ここでも
「クロスカウンター」がそのきっかけとなるのは、
ある意味、リスペクトからか。
もっとも、そこからの流れは少々ありがち。
『広岡』には『広岡』の
『黒木』には『黒木』の過去があり、
それがボクシングの場面と同等に描かれる。
初期のライバルと後期のライバル、
主人公を襲う引退の危機となる疾病。
どれもがお決まりとも言え、
見慣れたエピソードの数々。
独自の味付けがありはするものの。
ただそうしたドラマが無く
拳闘の場面ばかりでは
物語りが薄っぺらいものになってしまうだろうが。
それらが事前にすんなんりとインプットされているほど、
闘技の場面がより盛り上がるというもの。
最初はボクサーのお話と思っていたが、
どうやら本作は伯楽の生き方に重点が置かれているよう。
将来を嘱望される若者でなくとも、
先短い老人でも、
十分に心を打つ物語りにできるとの。
全210件中、121~140件目を表示