「再生の物語。そして横浜流星礼讃」春に散る pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
再生の物語。そして横浜流星礼讃
人はやり直せる、また立ち上がれる、というメッセージが込められた人間再生の物語。
ストーリー構成はベタといえばベタ、イージーといえばイージーといえるかもしれないし、演出についても陳腐だなと感じるようなところがいくつかあったけれど、それらのことはそれほど気にならなかった。作品の熱と役者陣の熱があいまって、とても見応えのある映画に仕上がっていた。とくに——これはすでに多くの方が書いておられると思いますが——中西とのタイトルマッチのシーンは、本当の試合を観戦しているような迫力でドキドキした。
雑草に覆われた「事故物件」が少しずつ整っていく様子が、輝きを取り戻していく仁一や翔吾たちの姿とともに、象徴的に描かれている。
桜の花も、また、「再生」の象徴なのだろう。
それにしても、横浜流星。いい役者だなぁ。
ギラギラ光るサバイバルナイフのような鋭さで、我々を魅了する。
スクリーンに映るたびにぜんぶ持っていっちゃうようなあの力は何なんだろうといつも思わせられる。
彼なら、どんな世界でもトップに立てるだろうなぁ。
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