「充分満足なボクシングシーンとちょっとの物足りなさ」春に散る ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
充分満足なボクシングシーンとちょっとの物足りなさ
これだけやってくれればいいでしょう、と思うボクシングシーンとキャスティング、いや、もうちょっと時間があればもっと面白くなったのかな、と思えるドラマ部分。窪田正孝はやっぱりいいな、と思ったり、未消化ではあったが飛び道具ではない橋本環奈の佇まいは悪くない。しかしなんといってもアクの強過ぎる3オヤジが度を越していて狂気じみていた。特にクライマックスのテレビ観戦の哀川翔のまわりのエキストラはアクが強過ぎてそれだけで面白かった。
見ながら本作133分か。2時間ない「ロッキー」の効率の良さを考えてた。退役軍人みたいな3オヤジは原作がそのような設定なのだろうが、この構成は「七人の侍」みたいな時間サイズでやることなのだろう。映画は佐藤浩市と横浜流星に絞ってはあり、そしてそこはそれなりにいいのでちょっと原作のアウトラインが足を引っ張ってる感じはした。ボクシングシーンでは涙するいくつかの展開。しかしさすがに2時間で3オールドボクサーズとあしたのジョーは並行して描き切れるものではない。面白かったけどちょっともったいなかったな。
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トミーさんのコメント
2023年8月27日
哀川翔、最初敵側に回っていて、芝居がかってるにも程がある!と笑いたくなりました。二人に加え、白木のお嬢さん、姪、選手の家族と「ロッキー」に比べるととっ散らかってましたね。ま、全員白黒付けなくても!という所で。