劇場公開日 2023年7月21日

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「夏のモラトリウム」パラダイス 半島 tohiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0夏のモラトリウム

2023年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

どのシーンを切り取っても染谷俊之さんが絵になりすぎるので最高。

現実と非現実の狭間にいるような、不安定だけれどどこか夢心地な世界に入り込める映画でした。
彼らの行く末を考えたり、今の自分の状況にリンクさせてノスタルジーを感じたり、様々な余白があるからこそ自由に想像してよい作品だと思いました。

この映画では極力表現をしない、という趣旨でのお芝居であることを一番感じられたのは、染谷さんの眼の演技でした。
その眼で、怒り、哀しみ、喜びさまざまな感情の機微を露にできる彼の表現力に何度も心を奪われてきましたが、この映画では、あえて表現しない余白が見て取れました。
真英の眼の奥にある感情は見るたびに形を変えて見える。そこに想像の余地があり何度見ても味わい深さがある。

tohi