劇場公開日 2025年10月17日

「気になる方は一人で観てね」次元を超える おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 気になる方は一人で観てね

2025年10月19日
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鑑賞方法:映画館

難しい

■ 作品情報
豊田利晃監督による「狼蘇山シリーズ」の集大成。第54回ロッテルダム国際映画祭出品作品。監督・脚本: 豊田利晃。主要キャスト: 窪塚洋介、松田龍平、千原ジュニア、芋生悠、渋川清彦、東出昌大、板尾創路、祷キララ、窪塚愛流(声の出演)、飯田団紅、マメ山田。

■ ストーリー
修行者・山中狼介が、宗教家・阿闍梨の家を訪れたのちに行方不明となってしまう。山中の恋人・野々花から捜索依頼を受けた暗殺者・新野風は、法螺貝に導かれるように狼蘇山で邂逅を果たす。狼介と新野は、鏡の洞窟で対峙し、時間も空間も次元も超えていく。(ごめんなさい、自分でも何を書いているのわかりません。)

■ 感想
冒頭から漂うオカルト的な雰囲気には、正直引き込まれるものがあります。これは期待できるかもしれないと心躍らせ、SFやサスペンスの要素も垣間見え、いったいこの物語がどこへ向かうのか、ワクワクしながらスクリーンを見つめていました。

しかし、期待は裏切られ、物語は完全に理解不能なカオスへと突入します。宗教的、哲学的、あるいは精神的な何かを表現しようとしているのかもしれませんが、それが何であるのか、全く掴むことができません。意味ありげに続く無駄に長いカットの連続は、意図的に物語の進行を妨げているとしか思えず、その遅すぎるテンポは、集中力を容赦なく削いでいきます。おかげで、わりと早い段階から理解が追いつかず、方向性を見失い、覚醒を保てませんでした。

今思えば、この作品自体が観客に一種の呪術をかけているのではないかとすら感じるほどで、自分はまんまとその術中にはまったようです。もはや他の方のレビューを読んで、深く考えを巡らせて理解を深めようという気力すら湧きません。

鑑賞後、後席から聞こえてきたご婦人方の「なんだかごめんね」「いいよ、のんびりできたから」という気まずい会話が、この映画のすべてを物語っているように思えてなりません。基本「ぼっち鑑賞」の自分は、誰にも迷惑をかけることなく、この異次元の映像体験を完遂できました。それにしても、まあまあの客入りでしたが、いったい何人の人が次元を超えられたのでしょう。自分は小指を失いたくないので、一生超えられなくていいです。

おじゃる
uzさんのコメント
2025年10月20日

小指を失うのはまだしも、痛いのはイヤです。

uz
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