アイアム・ア・コメディアンのレビュー・感想・評価
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ポリコレ化 デオドラント化
いつもの映画館で 今日で終わりだ
18時15分始まりで仕事終わりにちょうど
ウーマンラッシュアワーには注目していた
好きなネタはバイトリーダー
そのうち何だか先鋭化していったな
山本太郎と重なるが
山本が政治の世界に向かったのに対して
村本はあくまでも笑いにこだわる
とりあえず仲良くなろうとして飲みに行く
なんかアメリカに行く
とりあえず舞台に上がるという度胸がいい
教会小話が意外と現地ではあるあるというのも面白い
地元在住の幼なじみの優等生に自分を重ねた
母親が見せるアルバムとかスクラップブック
涙を隠さない
村本はいまだに吉本なのか
映画のクレジットには出てこなかったように思うが
事務所側はうま味があると踏んでいるのかも
酒を飲みながら演っているのだろうか
急速にポリコレ化 デオドラント化する日本
逆に放送禁止ネタに客は集まる
両脚切断の芸人志望者の話とか
カンニング竹山もチケットはすぐ売れると聞く
これからだ
中川パラダイスの存在感も嬉しかった
(ここから映画と無関係)
終了後は
夜の公園ベンチで缶ビールとポテトチップしあわせバター味
七夕まつりの撤収作業を見ることができた
人間・村本大輔を知れる作品
特にファンとかではないのですがたまたま劇場で予告編で流れていてなんとなくこれは良い作品なのではないかと気になってしまい見てみました。結果、見て正解でした。
村本さんは数年前にテレビで活躍していた頃に見ていた印象だと性格の悪い天才的な漫才師くらいなイメージでしたが。あの話術に至るまでの彼の生きてきた人生や思いがこの映画では見ることができます。彼の話芸はたしかに性格の悪いように見えてしまうようなネタをやったりしてますが違う見方をすればとても自分に正直でまっすぐな方にも見えます。さらに本当はとても優しくて繊細でお客さんに自分が生かされていると、それに涙を堪えながらお客さんに感謝を伝えたシーンなど今まで自分の中にあった村本さんの印象とは全く違う人となりを知ることができました。
彼の独演会を生で見てみたくなりました。
上記にも書いたように本当に自分の思いにまっすぐな方なんだと思います。なぜなら、日本一の漫才師に上り詰めてからメディアの都合のいいようなネタをこなしていれば安定の道を辿れたはずなのに、彼はそれを選びませんでした。
タレントにはならずに彼の中での本当のコメディアンになる選択をして、今もなおそれに挑戦し続けている姿が本当にかっこよかったし、テレビ局というメディアがいかにクソつまらないご都合主義な政治や権力者に媚びたくだらないものであるということも考えされられる機会になりました。彼のやろうとしてることは本当に難しい領域のものです。それでもまだ日本では誰も成し遂げていないその挑戦を応援したいなと思えるそんな作品でした。とてもあっという間の2時間近く、本当にいい作品をありがとうございました。
と、終わりたいとこなのですが
こんないい作品なのに上映が少なすぎ短すぎて私の住んでる地域なんか昼しか上映されなかったり、平日のこんな時間に誰が見れるんだよ!って時間しかやってなくて、隣の県まで見に行きました。これもまあいわゆるスポンサー的なものが多く付いてる作品ほどたくさん上映されるメディアのクソさを感じました。
とにかくめっちゃいい作品なんでファンじゃない方もぜひ見てほしい!けど、マジで地方じゃほとんどちょっとの期間しか上映されてなくてそこが残念です。そんな状況にも負けずに頑張ってほしいし、劇場での上映は厳しくても後々サブスクの配信とかでめちゃくちゃにバズってほしいです!
板の上
連休最終日ということもあって、劇場は超満員。持ってた鑑賞券が窓口でしか使えないやつだったのでギリギリ滑り込みでなんとか座席確保での鑑賞。
コメディアンの生き様をまざまざと見せつけられました。体感3時間くらいの密度と熱を持った最高のドキュメンタリーで、この作品がこの世に放たれたという喜びに浸りっぱなしでした。
年間通してTHE MANZAIの舞台でしかTVで見れないというのはなんとなく知っていましたが、それ故にTHE MANZAIのステージが本当に楽しみで、リアルタイムのネタを時事ネタという形ではなく、心の叫びを爆発させるその姿がカッコよくて、両手で震えながらサンパチマイクを握りしめ、終わったら速攻でステージを去るというの込みで、どの年のTHE MANZAIもウーマン面白かった〜ってなっていました(他だとチンチンの掴みで持っていってくれるテンダラーも好きです)。
今作でも流れていた欲しくない物資ランキングというネタもめちゃくちゃ笑ったので、心の中でこう思ってる自分が確実にいるんだよなともなりましたし、千羽鶴に関しては当時何故か作りましたけど、これの意味は?と思っていたので、代弁してくれた時にはそうそう!と強く頷いたのを覚えています。
政治的なネタを取り込んだきっかけが東日本大震災の現地の現場を知ってから、お笑いを通して伝えていこうとなったのは知っていましたが、表面的だけ映していたTVとは違い、映画では現地に訪れて現地の人と喋ったり、在日コリアンの方々と喋ったり、実際に韓国に行ってみてトークしてみたりと、とにかく行動に移すまでが速く、現地の方々の話を聞くだけではなく、ぶつかり合って分かり合うという交流を軸に活動しているのが凄すぎるよなと思いました。
アメリカでの活動は、初期に立ち返ったように場数を踏んで進んでいく努力がこれでもかってくらい映されていますし、ちょっとダメージ食らいながらも、立ち上がってアメリカ式を覚えていく姿は尊敬しかありません。
元々持っている毒をアレンジして、それが日本では新鮮と言われるけど、アメリカでは至って普通という文化の違いにも驚きました。
元の人となりが優しいというのは、過去の映像たちで滲み出ていましたが、お母さんと合って嬉しそうにしていたところが本当に良いなとなりました。
最初に軽ーく悪口を言ってみたり、密着してるよとボソッと言ったのをお母さん笑って良いよ〜と言ってくれる関係性も良いですし、子供の頃の写真だったり、芸人になってからの雑誌の切り取りだったりと、お母さんも村本さんを大切に思ってるんだなぁというのが滲み出ていて素敵でそこで泣きそうになりました。
帰る時も寂しそうにして涙ぐんでいたのも、気持ちが分かりすぎるっとなって胸がキュッとなりました。
自分も母に会う時は本当に嬉しいですし、実家から帰る時なんかはまだまだ寂しいという感情が強いですし、手をブンブンするくらいにはバイバイしっぱなしなので、両親を大切に思う気持ちがある人は本当に素敵だよなと思いました。
お父さんとの電話で誕生日プレゼントで揉めている話も、2人で怒鳴りながら愛し合っていたという終着点が見事すぎて腹抱えて笑いました。
最後のライブシーンが最初から最後まで本当にカッコよくて、板の上マイク一本でオンステージしてお客さんの笑いを掻っ攫っていく姿はまさに"コメディアン"という職業の輝きを放っていました。
お父さんが亡くなった翌日も舞台に立ち、父親へかけた言葉ですらお笑いに昇華してるんですから、本当に強い人だなと再認識させられました。
パラダイスの役割はこうですと差し込んでいくあたり隙が無いわ〜と唸ってしまいました。
村本さんは今作以上の毒と熱をたくさん持っている方だと思うので、映画としてチューニングされたのが今作だと思うんですが、それでもこの世の問題から真っ向勝負で立ち向かっていくその心意気にはやはり惚れ惚れしっぱなしでした。
グッダグダだった都知事選とかも、どこかでぶちまけてくれすはずだろうと期待してますし、自分たちの心の代弁を強い言葉でマイクに乗っけてくれるという信頼感が今作でもより増していきました。
講演会やウーマンの漫才もタイミング合えば行ってみたいんですが、今作が公開された事によって、こういう講演会が開かれなさそう…待ってます。
鑑賞日 7/15
鑑賞時間 16:10〜18:05
座席 B-10
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