アイアム・ア・コメディアンのレビュー・感想・評価
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不器用だけれど、志を貫き通すカッコよさ
元々、ウーマンラッシュアワーのネタが好きだったし、THE MANZAIで年に一度しか見られなくなっても、それを楽しみに待っていた一人でもあった。渡米して、英語でネタをやり、地道に活動場所を広げていることもXなどで追いかけてもいた。だから、4ヶ月ぶりに映画館に足を向ける最初の一本に、迷わずこの作品を選んだのだが、こっちの期待と想像をはるかに超えてくる作品だった。 村本は、わざわざネトウヨたちの神経を逆撫でさせたくて、彼らが忌み嫌うネタを取り上げている訳ではないことは映画をみているとすぐにわかる。自分の興味があることや疑問に思うことに対して、とことん納得したいだけなのだ。だから、彼はすぐに行動を起こし、現地に行って自分の疑問をぶつけ、相手の言葉を聞いて更に考える。この村本の対話的な姿勢の自然さに対して、取り上げている対象の気に入らなさだけで、高圧的な力で潰しにかかる冷笑系ネトウヨたちや、触らぬ神に祟りなしとばかりに距離をとるテレビ局などの歪さが、逆に浮き彫りになっているところがよい。 (余談だが、奇しくも、この作品の予告編で流れたのは、都知事選に出馬した石丸を追った映画で、村本の対話とは真逆な、対立を煽る石丸の映画ももうすぐ公開というのも時代の空気を表しているなぁと思った次第) 今作の中で、村本は「お笑いは世界一強い」という言葉を語る場面があるが、その信念がまっすぐに伝わってくるのは、最後のライブシーン。とにかく観て、村本の、不器用だけれど、志を貫き通すカッコよさに触れて欲しい。ドキュメンタリーとして、間違いのない傑作。
最後の20分がすばらしい
とっても心動かされる映画でした。 村本大輔さんに3年間密着して、それぞれが濃厚なエピソードなのだけど、それが効果的な編集、適切な長さで紡がれていく構成が見事。 監督は恐らく撮影を始めた時点で、どういうゴールになるか見えてなかっただろうし、実際、撮影の途中でコロナ禍になって、村本さんにもそれまで以上の障害が立ちふさがってきて心が折れそうになる、その間の心の動き、迷いや悩みもうまくカメラがすくっています。(閉じられたドアの向こうでの会話だけが聞こえる印象的なシーンもある) そうやって村本大輔の人物像をしっかり描いたうえで終盤、離婚した両親が登場し、それぞれが村本さんと会話して、父親との食事ではお互いがどんどん喧嘩腰になっていく、「ああ、いつもそんな感じなんだろうな」という場面。これがある意味、伏線になっている。 そしてクライマックスの20分(くらいだと思ったけど)…2つの独演会、ひとつはLINE CUBE SHIBUYAの大きなステージ、もうひとつは比較的小さな店。この2つのシークエンスが正に圧巻で、最後の最後、胸が締め付けられるようなラストシーンへとつながっていくのです。 序盤で村本さんが「悲劇の中にこそ喜劇がある」みたいなことを言って、それは当時の日本で言えば地震や原発事故の被災者、アメリカでは黒人差別の当事者をイメージして出てくるわけですが、それがコロナ禍という世界的悲劇を経て、最後は村本さんの個人的な「悲劇」に至り、それをいかに笑いに変えるか、自分はそれを喜劇に変えるようなコメディアンでいられるのか、そういう葛藤を抱えながら、彼はこれからも生きていくことになる… 「アイアム・ア・コメディアン」というタイトルの意味を突き付ける見事なエンディング、すばらしい構成でした。こういう作品を見ると、ドキュメンタリー映画ってすばらしいなと改めて思えます。
独演会に行ったことがある。 一人で喋る、身ひとつで笑かして金を取る...
独演会に行ったことがある。 一人で喋る、身ひとつで笑かして金を取るってこういう事なんだ!と感嘆した。 社会的な話で笑いを取る時、ただの口先だけではそりゃ客もsosoなわけで、行動に裏打ちされた経験が垣間見えての身の詰まった話だからこそ腹から笑える。 オチがここだとわかりやすく笑い所に向かって行くのも聴きやすい。 海外修行の素材をもっともっと見たかったがコロナの影響もあり。。 父親との対話、あれが縮図だな。 稚拙な俺はイライラしてしまった。 コメディアンならどうしたいか、、 本人も言うように俺もコメディアンは特別な職だと思う。
期待通り。志はおそらくホンモノと見た。
言葉の力を信じている人の両親は、言葉の面白い人だった。離婚しているというご両親も波長ピッタリ。とくにお母さん、いい感じの人だったなあ。頭の回転も同じくらい早くて。 不遇の家庭環境、原発のお膝元出身、高校中退、、、ネガティブコンプレックス揃ってるような半生だからこそ、お笑いという自己表現に昇華させた独特の哲学。ほんと、学歴でコメディアンにはなれません!のお手本みたいだな。 現在の彼はどうしているんだろう。アメリカンドリームへの道は決して平坦ではないと思うけど、酒浸りだけは避けて(本編中、飲酒シーン多し)カラダを大事にしてほしい。無理、かな。 人は自分の話を聞いてほしいのだ、謝罪よりも、忘れずにCAREしてくれることが嬉しいのだ、という当たり前の事実に気付かされた。 国会議員になるよりも、コメディアンとして語り部として世の中にムーブメントをつくっていきたい、という志は確かにTVの枠に綺麗におさまる「タレント」では無理だ。これからも見守っていきたい。視野狭窄な部分とか、少し危なっかしさも感じる。いい伴走者に恵まれるといいな、、、。
毎月一日は映画の日です。
お得DAYでも良いので、この映画を絶対にみてください。8月1日はなんと新宿でもこの映画が観れます。 主演を好き嫌いの目線ではなく、ひとりのコメディアンが歩んだ軌跡として無心で見てください。 心揺さぶられる事間違いなしです。 彼は、コメディアンでありアーティストでもある。 ミュージカル映画のような、70、80年代を彷彿とさせるような雰囲気もあり、美しさと泥沼さがジェットコースターに乗ったような気分で楽しめる映画であり、観ている人の心を揺さぶり続け飽きさせない。 日向監督は三年間も村本大輔さんに密着したという。 映画監督の良い映画を作りたい魂も並大抵の事ではない。ぜひ、続編のご検討もお願いしたい限りです。
分裂と空転、或いは情熱と覚醒
上映中、上映直後そして現在にいたるまで、脳内に浮かんだのはこれらのワードだった。率直に言って、現在のMURAMOTOの活動には共感も反感もいだくことは困難だが、これからの道程だけは見すえたいと思う。
ファンには良い映画
村本大輔さんを公私ともに3年間追い掛けた作品です。 英語が殆ど喋れないのに、ニューヨークでスタンダップコメディをやろうという無謀な村本さん、現地では殆ど相手にされていない様子でした。 英語を喋れるようになろうとして必死にもがいている様子や、両親との時間を大切にしようとしている様子、国内での独演会で客を笑わせようとして必死な様子には感動を覚えました。 万人受けはしないと思いますが、興味のある方には観てもらいたい作品です。
黒人が言う。どうして黒いバンドエイドがないんだ?
自分もまあまあお笑い番組は好んで見るが、ウーマンラッシュアワーが出てくるとチャンネルを替えていた。どこにあるのか自信満々で、聞き取れないほどにまくし立てる喋りが嫌だった。となりで自分だけは善人だと訴えているような相方も嫌いだった。いつの間にかテレビから消えて、そもそも気にもしてなかった。すっかり、もうすっかり忘れ去ったころにこの映画の告知を見た。まだいたのか、と思った。コイツが映画として成り立つのかとも思った。そこに興味がわいた。好きでないけど、どれひとつみてやろうじゃないか、の高みからの興味(不遜ですが)だった。 彼が政治的発言を繰り返せば繰り返すほど、番組はしらけ、客は離れる。結局、彼は日本の風土に合わなかった。だけど、なぜ彼はそうし続けたのか。その空気を感じられないほど馬鹿だったのか。その答えの一つは、彼の故郷だ。美浜原発のある福井県おおい町の出身なのだ。生活に原発が直結している。黒人が黒人ネタで笑い(タイトルの小噺)を取るように、在日が在日ネタで笑い(岡田某氏の少年時代の思い出話)を取るように、彼は原発で笑いをとることにいささかの躊躇もない。当事者意識があるからだ。だから、沖縄にも障碍者にも踏み込んでいく。だけど、高慢なジャーナリストと違って視線が同じだから受け入れらているみたいだ。そこには、彼の凄みというよりも、彼の勇気というよりも、彼の意地というよりも、彼の可愛げがあった。 テレビで嫌われても、ライブをやれば渋谷で1,000人の客を呼ぶ。漫才でなくてスタンダップコメディで。ライブのあと、緞帳が降りても舞台に残り、客が帰っていく様子を聞いていた。自分を信じてくれている人たちの足音や会話に耳をそばだてている姿は、まだまだ彼は芸人といて死んではいない姿だった。
ヴィランとして、戦い続ける漢
以前はテレビに引っ張りだこで、賞レースでも優勝していた、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんの現在を追ったドキュメンタリー。 政治的な発言を煙たがるTVからは消えざるを得なかった彼は、誰よりも笑いを追求し続けていた。 ただただストイックな生き方。彼が何故そういう風に考え、行動するようになったか、スゴく理解できる。 ヴィランとして、戦い続ける漢。 笑いながら、感動した。良い映画だ。 #アイアムアコメディアン #村本大輔 さん
「味」がする人間
映画館にて。 なぜこの映画を知ったのか忘れちゃったけど、知ってからは「気になる」という気持ちが続いて。公開されてる間にちゃんと観に行かないとな、って。なぜかそんな気持ちになっていた。 村本さんのことを好きとか嫌いとか、私自身どっちでもなく、その上での感想。 見て良かった、と思う。 人間だなあ。生きてるなあ。ってのを、見れた映画。 彼自身、いろんな主義主張を持っている。 その主義主張を「出したい」という欲求。 抑えられていること、禁止されることに対する疑問や反発心。 そういうことが、人よりも強く、そういう自分を裏切れない、だから行動する。そんな姿に目を奪われるものがあった。 「大人になる」ということを、この世の大勢がしていく中で、 なんで?どうして?えやだな。ほんとは嫌だな。でもやんなきゃな。ルールだもんな。etc... そういうモヤモヤがありながらも、目を瞑ったり、紛らわしながら自分をごまかしながら「大人になって」く中で、 モヤモヤに目を瞑ろうとしない彼の姿に、目を惹きつけられる。 私は、そういう大人が嫌いじゃない。 むしろ気になって仕方ない。 もがいてる大人って、すごく良い。 主義主張に賛同はできないかもしれない。でも "姿勢"にすごく惹かれる自分がいる。 確かに彼の表現したい形は、スタンダップコメディの形にとてもマッチしているような気がする。だからNYでゼロから頑張ろうと立ち向かってる姿は、素直に勇気をもらえるシーンだった。良いシーンだった。羨ましくも感じた。挑戦してる姿に。学生の部活してる姿のキラキラ、スガスガしさを見たような、そんな感じ。 40代になっても挑戦する姿は勇気をもらえた。 自分もいくつになっても挑戦する大人でいたい。 このNYでの活動が、この映画のメインでたくさんシーンがあるのかなと思ったけど、移住前2020年コロナあたり〜の話がメインだったのね。 なぜ、NYでスタンダップを目指すに至ったのか、その経緯を知れる映画。 でも、「やってる感」はすごくあるだろうな、とひしひし感じた。 実際にそれをやってる渦中は大変だし不安もあるし、”やってる感あるわ〜”なんて浸る感じじゃないだろうけど、 それとは逆の状態、「経済的にもこのままいけば安定してるんだけど、なーんかこのままでいいのかな」とか「お金はもらえるんだけど、なんか幸せじゃないんだよなあ」とか、そんな状態の人って多いと思う。 その状態の人間からすると、彼のような「大変そうだけど良い汗をかいてる人」が、すごく眩しく見える。 なんやかんや問題や、大変なことが起きたりするけども、その中でももがいてる姿は、なんか、見てしまう。人間がちゃんと生きてる姿を見れるから。 人は、有名になったり地位や名声を手に入れると、失いたくないものが増える。そうなると、波風をできるだけ立たせないようになるので だんだん、味がしない人間になってくる。聞き分けのいい人間になってくる。文句を言えばいいってことじゃなくて、なんだろう、「こうしとけばいいんでしょ」をやってる人間って、シンプルに魅力が薄れてくる。 そういう意味で彼は、とっても「味がする」人間。 そういう「人間」を見れた。 芸能人になって、そういう選択をするのは本当に大変なこと。 元々村本さんの性格をよく知らなかったので、なるほど、こういう時にこういう心境になる人なんだなあ、とか。 そういうのも見れて、良かったかな。 とにかく、人間だった。
最高!!本当に素晴らしい映画だった
映画が始まってから終わりまでずっと胸に刺さるシーンばかりだった。 僕は主演の村本さんのことは知らなかったけれど、彼のお笑いに対する思いや、周りの人達に対する優しさが、胸の深いところまで素直に、そして力強く伝わってくる映画だった。 是非、たくさんの人に観に行って欲しいと思える作品だった。
村本大輔という「ジョーカー」
正直に言うと、僕は村本大輔という男が決して好きなわけではない。 彼のコメントなどは芯を食ってるようで少しズレているように思えたり、言ってる事がブレているように感じられたりしていまいち共感出来なかったのだ。ただ本作がなぜこんなにも評価が高いのか?それをどうしても知りたくなり、とにかくこの目で確認してみようと思ったわけだ。そして観終わった時、彼に関する色んな「謎」が解けたような気がした。 お笑いやパンデミックなど彼を取り巻く環境だけでなく、家族や友人など周囲の人達との関係性を知り、またそこで交わされる会話などから「村本大輔」という一人のコメディアンの人間性が少しずつ浮き彫りになって行く。 スタンダップコメディへの拘り、緊急事態による活動停止、アメリカでの修行、両親とのエピソード、学生時代の友人との再会、それらに耳を傾けるうちに村本大輔はなぜ「村本大輔」という男へと仕上がって行ったのかがリアルに伝わってくる。その様はさながら映画「ジョーカー」を体現しているかのようにも思えた。実際ラスト近くで村本が本当にジョーカーのように体をくねらせて踊るシーンもあり、この辺りを含めた全体の「構成」は見事としか言いようがない。 母親から「人を嫌な気持ちにさせる」と言われる。父親から「やってる事が違う」と言われる。旧友からも「変わった奴だった」と笑いながら言われる。若い頃も大してサッカーやってないのに「ブラジルへ行く」と言い出してみたり。そう、つまり彼は明らかに昔から「変な奴」であり、その「本質」は基本的に変わってないのだ。それでも自分を信じ続け、貫き続け、動き続けた。そして男はいつしか「ジョーカー」へと変貌していったのである。 彼には揺るぎない信念がある。実際にどこへでも行き、あらゆる人に会い、貪欲に意見を交わす。正しいかどうかではない。まず「人と目を合わせること」が重要なのだ。だから相手が敵だったとしても、噛み合わなかったとしても「向き合えたこと」を素直に喜ぶ。そこには卑屈さから生まれる凄まじいエネルギーがあり、圧倒的な行動力が彼特有の説得力を生み、その場の空気を支配していく。そんな「ジョーカー」はエンタメを通じてこれから本当に何かを変える男になるのかも知れない。 自分とは違う方向性だったとしても、己を信じて貫いてる人はやはり美しい。 僕は今でも彼の意見に賛同出来ない事も多いし、きっとこれからも彼を好きにはならないと思う。でもその一方で「村本大輔」という男の存在や生き方を、これ以上ないほど「全肯定」したいと強く思う。
引き寄せの法則
『引き寄せの法則』 鑑賞しながら頭に浮かんだ。 ウーマンラッシュアワーのネタ大好き。 腐った日本の政治、もっともっと、陰謀論といわれてしまう真実も取り入れてほしい。 ホロっとして気づきもあって、観て良かったよ。
サイコー!大好き!
湧き上がる怒りを キレキレのしゃべりに乗せて 爆発させる 最後はきちんと落として笑いに変える 笑うって強いな 身にかかる理不尽を笑い飛ばして 生きる力に変える 純粋なのか したたかなのか この映画を観て 勇気と元気をもらいました 生ライブ、観てみたいな
もっと彼のお笑いが見たい…‼︎
ウーマンラッシュアワー村本のドキュメンタリー。 もともと熱心に彼等の漫才を観ていたわけではないけれど、村本に興味があったので鑑賞しました。 早口で噛みつき野郎、みたいな印象が強いですがこのドキュメンタリーを観た後は印象がガラッと変わると思います。 芸人にはそれぞれの“お笑い”のスタイルがあり、定義があると思いますが彼自身が信じているお笑いとは何かと、その情熱が垣間見えた時、自分はホロリときてしまいました涙。 また、彼は嫌われ者なんて言われているけれどとても優しく愛がある人だと作品を観て感じました。そこを意図したドキュメンタリーではないと思いますが人間味が溢れていました。エゴも強めですが… 興味深い言葉が沢山出てきて、どのネタも本当に面白かった!笑(特に聖書のネタ) まだまだ彼の話が聞きたいので、日本もしくはニューヨークまでライブ見に行くしかないか⁉︎
板の上
連休最終日ということもあって、劇場は超満員。持ってた鑑賞券が窓口でしか使えないやつだったのでギリギリ滑り込みでなんとか座席確保での鑑賞。
コメディアンの生き様をまざまざと見せつけられました。体感3時間くらいの密度と熱を持った最高のドキュメンタリーで、この作品がこの世に放たれたという喜びに浸りっぱなしでした。
年間通してTHE MANZAIの舞台でしかTVで見れないというのはなんとなく知っていましたが、それ故にTHE MANZAIのステージが本当に楽しみで、リアルタイムのネタを時事ネタという形ではなく、心の叫びを爆発させるその姿がカッコよくて、両手で震えながらサンパチマイクを握りしめ、終わったら速攻でステージを去るというの込みで、どの年のTHE MANZAIもウーマン面白かった〜ってなっていました(他だとチンチンの掴みで持っていってくれるテンダラーも好きです)。
今作でも流れていた欲しくない物資ランキングというネタもめちゃくちゃ笑ったので、心の中でこう思ってる自分が確実にいるんだよなともなりましたし、千羽鶴に関しては当時何故か作りましたけど、これの意味は?と思っていたので、代弁してくれた時にはそうそう!と強く頷いたのを覚えています。
政治的なネタを取り込んだきっかけが東日本大震災の現地の現場を知ってから、お笑いを通して伝えていこうとなったのは知っていましたが、表面的だけ映していたTVとは違い、映画では現地に訪れて現地の人と喋ったり、在日コリアンの方々と喋ったり、実際に韓国に行ってみてトークしてみたりと、とにかく行動に移すまでが速く、現地の方々の話を聞くだけではなく、ぶつかり合って分かり合うという交流を軸に活動しているのが凄すぎるよなと思いました。
アメリカでの活動は、初期に立ち返ったように場数を踏んで進んでいく努力がこれでもかってくらい映されていますし、ちょっとダメージ食らいながらも、立ち上がってアメリカ式を覚えていく姿は尊敬しかありません。
元々持っている毒をアレンジして、それが日本では新鮮と言われるけど、アメリカでは至って普通という文化の違いにも驚きました。
元の人となりが優しいというのは、過去の映像たちで滲み出ていましたが、お母さんと合って嬉しそうにしていたところが本当に良いなとなりました。
最初に軽ーく悪口を言ってみたり、密着してるよとボソッと言ったのをお母さん笑って良いよ〜と言ってくれる関係性も良いですし、子供の頃の写真だったり、芸人になってからの雑誌の切り取りだったりと、お母さんも村本さんを大切に思ってるんだなぁというのが滲み出ていて素敵でそこで泣きそうになりました。
帰る時も寂しそうにして涙ぐんでいたのも、気持ちが分かりすぎるっとなって胸がキュッとなりました。
自分も母に会う時は本当に嬉しいですし、実家から帰る時なんかはまだまだ寂しいという感情が強いですし、手をブンブンするくらいにはバイバイしっぱなしなので、両親を大切に思う気持ちがある人は本当に素敵だよなと思いました。
お父さんとの電話で誕生日プレゼントで揉めている話も、2人で怒鳴りながら愛し合っていたという終着点が見事すぎて腹抱えて笑いました。
最後のライブシーンが最初から最後まで本当にカッコよくて、板の上マイク一本でオンステージしてお客さんの笑いを掻っ攫っていく姿はまさに"コメディアン"という職業の輝きを放っていました。
お父さんが亡くなった翌日も舞台に立ち、父親へかけた言葉ですらお笑いに昇華してるんですから、本当に強い人だなと再認識させられました。
パラダイスの役割はこうですと差し込んでいくあたり隙が無いわ〜と唸ってしまいました。
村本さんは今作以上の毒と熱をたくさん持っている方だと思うので、映画としてチューニングされたのが今作だと思うんですが、それでもこの世の問題から真っ向勝負で立ち向かっていくその心意気にはやはり惚れ惚れしっぱなしでした。
グッダグダだった都知事選とかも、どこかでぶちまけてくれすはずだろうと期待してますし、自分たちの心の代弁を強い言葉でマイクに乗っけてくれるという信頼感が今作でもより増していきました。
講演会やウーマンの漫才もタイミング合えば行ってみたいんですが、今作が公開された事によって、こういう講演会が開かれなさそう…待ってます。
鑑賞日 7/15
鑑賞時間 16:10〜18:05
座席 B-10
この男、不器用なほどピュアで真剣だぜ
どちらかと言えば嫌いだった村本大輔のファンになっちまったよ! この男、不器用なほどピュアで真剣だぜ テレビから消えた男ではなく テレビから消された、干された男のライブ行きたいわ😎 映画には出てこない話だけど、アメリカではコメディアンは政治や差別ネタが当たり前どころか風刺ネタが無ければゲラウェイ! まったく相手にされない文化 これも映画には出てこない話だけど、アカデミー授賞式でプレゼンターでヤバいジョークがウィル・スミスに通じなくて、ぶっ飛ばされたスタンダップコメディアンの頂点に君臨するクリス・ロックなんて、ワンステージのギャラ最高額は1億5千万円なんだってさ🤪オッタマゲ〜 ただ、村本氏がアメリカへ挑戦するのは金だけじゃなくて日本のコメディのアメリカと真逆の風土を変えたいという熱い気持ちは良く伝わってきて最後にはグッと来た🥹 また一つ、日本のメディアの情け無いところに気付かされてしまったなぁ 根性あるなら深夜枠でもいいから地上波でオンエアして見せて欲しいもんだ
テレビ
現在十代〜二十代の世代と昭和世代のここ最近の違いといえば、部屋にテレビがあるかないか⁉だと個人的には思う 昭和〜平成期「テレビ見ない」という人種は少数派ながらいたけれど、彼等は意識高い系というか、テレビ大好きだった自分からするとチョットカッコよかった記憶が… しかし令和の現在、決して意識高いわけでもない普通の若者が「テレビ⁉もってないです」と普通に言う ま、自分も昔ほどテレビ見なくなったけど… この映画の村本氏はテレビに出られなくなった吉本芸人 原発、在日、政治…日本ではタブーとされるネタにシフトチェンジしたため 昔よりテレビの地位が揺らぎ崩壊寸前のなか、村本氏のようにライブにシフトする芸人は増えているだろう あとは面白いか面白くないか!なので… 村本、笑えるネタは笑えるし、行動力は素直に称賛するが、劇中泣きすぎるんデスヨー こういうところがなー、大仁田みたいで少し鼻白むなー もちろん頑張ってほしいんデスヨ! 涙のカリスマかよ… シツコイ!オワリ(゚∀゚)
天才は...
1.政治ネタのお笑いは面白い 2.しかし、日本では嫌われるのもわかる 3.行きつく先は大ブレイクか破滅か? 4.映画は家族のお涙頂戴で作られていた 5.40過ぎなら破滅? 6.好きな事をするか?安定を求めるか? 7.ライブに行きたくなった 8.60才になるまで密着して欲しい 9.大ブレイクする姿を見せて欲しい 10.やはりライブに行きたくなった 11.天才は今も昔もアル中になる
かなり映画を観てきましたが、レビュー書きたいと思ったのは始めてです
日向史有監督「彼の熱と純粋さの結晶」、ですか。 そのとおり、村本大輔の優しさと情熱が迸っていましたし、中川パラダイスももっと好きになりましたが、日向監督やスタッフの想いもさまざまなシーンで、静かに力強く伝わる作品でした。良い映画です。日向監督のたの作品を観ていませんが、機会を探して観たいと思いました。
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