「政権への忖度か」アイアム・ア・コメディアン りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
政権への忖度か
テレビでの政治的な発言により、政権に忖度する局の上層部に嫌われ、ネットでも叩かれ、テレビに出れなくなったウーマンラッシュアワーの村本大輔は、活動を劇場やライブに移し、自分が目指す笑いをスタンダップコメディに求めるようになった。日本全国をまわって年間約600ステージをこなし、スタンダップコメディの本場であるアメリカ・ニューヨークにも行き、英語によるコメディを作り、毎晩コメディクラブに立って作ったネタを磨き、さまざまな人との出会い、コロナによるパンデミック禍の苦悩、家族との関係などを紹介したもの。地上波のテレビからは姿を消しながらも、真摯にコメディに捧げ続けた彼の3年間をカメラが追ったドキュメンタリー。
現代社会が抱える矛盾や課題をテーマにした笑いを目指し、年間200本以上のテレビに出演していた人気者だったのだが、時の政権を揶揄するようなネタが、政治的発言、とされたのは本人からしたら、何で?、だったと思う。村本の発言をカットし、放送しないテレビ各局の姿勢に嫌気が差したのもわかる。韓国やアメリカに渡り、何が受けて何が受けないとかを探求する姿勢も良いと思った。コロナで海外渡航が出来なくなり、独演会も軒並み中止となり、そこから地道に地方巡りをしてる村本に感動した。
今度広島に来た時には聞きに行ってみたいと思った。
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