配信開始日 2025年7月2日

「脱エンタメ老害のススメ」オールド・ガード2 辻井宏仁(放送作家)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0脱エンタメ老害のススメ

2025年7月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

本シリーズで主演を務めるシャーリーズ・セロンは
「モンスター」(2003年)でアカデミー主演女優賞に
輝く一方で
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015年)
「アトミック・ブロンド」(2017年)
「ワイルドスピード」シリーズ など
最近はアクション映画を牽引する俳優の
一人となっている。

そんな経験豊富なセロンが
プロデューサーにも名を連ねて挑んだ本作。

49歳とは思えないほどに鍛え上げられた肉体から
繰り出される多彩なアクションシーンは
モデル出身の生まれ持った美貌と相まって
芸術的な美しさを印象付けていたし
ヴィランとして登場するユマ・サーマンも
感慨深いものがあった。

画像
「オールドガード2」より
前作同様、不死身という設定を
巧妙に活かしたシナリオは
昨今のアクション映画の中でも新しさを保っていたが
ラストシーンについては
3作目へのつながりを意識しすぎたことで
カタルシスの欠如が気になったりはした。

この辺はさまざまなレビューで書かれているが
よくある続編の壁だったりするので
3作目での巻き返しを期待するほか無い。

で、本題のポリコレ的演出についてであるが、
私は何も気ならなかった。

そもそも前作で既にゲイのカップルは登場していたし
女性が男性に立ち向かうという構図はあったし
今回、ヴィランが女性という点にも
ポリコレ的なジェンダーロール以上に
「キル・ビル」を意識した役を
ユマ・サーマンが引き受けたサプライズに
十分な価値を感じられた。

私は本作を語る上でポリコレを引き出すことに
違和感を覚えているわけだが

その理由は、女性が主要キャストを固めたり
男性をマイノリティーとして描く演出が
ヒロインアクションものにおける
古典的なアプローチだからである。

続きはnoteにて
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辻井宏仁(放送作家)