マンティコア 怪物のレビュー・感想・評価
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Monstruo
監督の作品は今作で初めて鑑賞します。テンポ感とかはよく分からないんですが、ゲームデザイナーの危ない恋なのかなぁくらいの印象でした。
序盤から「あ、合わないかも」と思わせるスローすぎるテンポでヤバさを感じましたが、その印象は最後まで拭えず最後までダルくてヤキモキする愛のお話でした。
空間に怪物のモデルを書いたり、隣人の家が火事になっていたりと展開こそあれど全く進まないので、それでそれで?が続く展開だったのもかなりキツかったです。
性癖を怪物と見立てているみたいで、それを抑えられるかそれとも全て出てしまうのかってのがベースにあるんだとは思うんですが、どうしてもまったりどんよりした感じで進んでいくので、終盤の急展開こそあれど、そこまでのダルさを超えるものではなく、ヤバイなーくらいにしか思えなかったです。
良かったのは監督が日本のポップカルチャーが好きなんだろうなというところぐらいでしょうか。うーん初っ端合わないと思ったら最後までハマれないんだなと再認識しました。
鑑賞日 4/28
鑑賞時間 18:20〜20:20
座席 C-10
うーん、ちょっと
「怪物」という題名は大袈裟
肝心な時はいつも…。
ゲームデザイナーで彼女歴なしフリアンの話。
近隣のアパート火事から助けた少年(クリスチャン)と同僚女性サンドラの誕生日パーティーで出会ったディアナ、ディアナに恋心を抱くも…。
本作を観て正直心に何も残ってないけど、フリアン君がストーカー気質、変態、女が好きなふりして少年が好き?ザックリ一言で書いてしまえば変態、肝心な時はいつも中折れ、勃たない根性なしって感じでしょうか?
私的には本作観てこの感想しか出てこなかったです。ちょっと眠かった。
マンティコアを捕食するのは、マンティコアなのかもしれません
2024.4.24 字幕 アップリンク京都
2022年のスペイン&エストニア合作の映画(116分、PG12)
クリーチャーモデラーの青年と美術史専攻の女性の出会いを描いたラブロマンス&ヒューマンスリラー
監督&脚本はカルロス・ベルムト
原題の『Manticora』は、「人間の顔とライオンの体を持つ伝説の怪物」のこと
物語の舞台は、スペインのマドリード
古風な建物に住むクリーチャーモデラーのフリアン(ナチョ・サンチェス)は、ゲーム会社KOBOのソフト開発に関わっていた
VRゴーグルと特殊なソフトを使って自宅でクリーチャーを製作しているフリアンは、ある日、住んでいるマンションの火事騒ぎに巻き込まれてしまう
隣から子どもの助けの声が聞こえ、窓の外を確認したフリアンは、燃え盛る部屋に少年クリスチャン(アルバロ・サンス・ロドリゲス)が取り残されているのを見つける
ドアを蹴破って少年を保護し、ボヤを鎮火したフリアンは、救急医(Ignacio Ysasi)から「息苦しくなったらすぐに病院に行きなさい」と言われた
その後、普通に出社し、生活をしていたフリアンだったが、夜中に突然呼吸苦を認め、慌てて救急病院へと駆け込んだ
医師(Miquel Insua)は「不安神経症」と診断し、抗不安薬を処方する
指示通りに薬を飲んで、いつもと変わらない生活を試みるものの、どことなく不安は拭えなかった
ある日、同僚のサンドラ(アイツィベル・ガルメンディア)の誕生パーティーに参加することになったフリアンは、彼女の友人のディアナ(ゾーイ・ステイン)と出会う
彼女はオンラインで美術史を学んでいる女性で、フリアンの作ったモンスターを気に入っているという
彼女にはエリウス(パトリック・マルティーノ)という友人以上恋人未満という微妙な男がいたが、フリアンの出現によって、その関係は壊れることになった
物語は、火事を起点としてフリアンの隠された性衝動が露見し、それが暴露される流れを描いていく
クリスチャンとの出会いにて出現した衝動はVRの中で制作され、サーバー経由で本社にそのデータが保管されていた
人事部長のラウル(アルバート・アセーレ)に呼び出されたフリアンは、ゲームのプロデューサー(ヴィセンタ・ンドンゴ)から法的な措置を仄めかされて社を追われることになる
ディアナもサンドラ経由でそのことを聞いていて、「吐き気がする」とまで言われてしまう
そこでフリアンはクリスチャンのところに出向くのだが、彼が描いたフリアンの絵を見てしまったことで、どこにも居場所がないことを悟るのである
物語は、クリスチャンの絵(=マンティコア)を見たフリアンが自殺を図り、全身不随状態になってしまうラストへ向かうのだが、そこには嬉々としたディアナがやってくるというラストを迎える
このラストが衝撃的と予告編で宣伝されているのだが、これこそがディアナに隠された衝動だったことがわかる
身動きの取れない相手への奉仕と言えば聞こえが良いのだが、どんなことをされても抵抗できないものとの対面を嬉しく思うというのは、相当なものがあると言えるのではないだろうか
いずれにせよ、かなりの偏った愛欲を描いていて、フリアンには隠された小児性愛があり、ディアナにも無抵抗者に対する何かしらの偏りがあるように見られる
身動きが取れないフリアンを介護するのは愛情に見えるものの、それでディアナの何かが満たされるのであって、それを明確に描かないところが恐ろしくも思う
もしかしたらディアナは、フリアンとは逆の資質を持ったマンティコアで、無抵抗者に対する性的虐待などが起こってしまうのかもしれない
そんな不穏さがあの笑顔に隠されていて、違った意味でフリアンは地獄に足を踏み入れてしまったように思えた
見に行く映画を間違えた
見に行く映画を間違えた。なんとなくB級ホラーを見に行きたい気分になったけど、YouTubeで見た幾つかの動画がこんがらがって…。
前半も中盤も全く変化がない。どこのシーンがラストにどう繋がるのか。語らないにも程がある。会社のPCを没収された時点でフリアンが何かをやらかしたのは分かったが、彼女に振られた時は彼女は何かに気づいた描写はあったっけ。
以降ネタバレあり
ラストに少年に会いに行って、その後の行動でようやくフリアンの癖が分かったが、それまでの過程が長過ぎ。欧米人には理解し易い暗喩があったとしても、日本人の私にはさっぱりわからない。
フリアンは絵を見て何故あのような行動したのか?フリアンがかつて語った「虎になりたいという夢」を少年が覚えていた事で我に返ったのか?描かれた絵で自身が既に怪物へと変貌してしまったと認識したからか?
彼女が最後に彼に会いに行ったのは、彼を理解してあげられなかった事への贖罪の気持ちからなのか?彼はその時点で何も実害のある行動を起こしていない。未遂もしていない。あの時彼女が寄り添う事が出来ていれば…。
確かに日本人は未成年の性に対する認識が甘すぎるので、例の問題を自己解決出来なかった。しかし何も問題を起こしていない時点で切り捨ててしまうのも大きな問題だと思う。彼女でも会社の仲間でもしっかりと対話が出来る人がいたのなら結果は変わったと思う。
北海道やsushiが出て日本びいきなのかと思っていたけど、「家族が裸で温泉に入って驚いた」というくだりがあった事で、子供の性に対する日本への批判だと後から思った。
しかし今作の監督が後に性的虐待の疑いで女性に告発されているんだからね。
24-045
退屈な怪物
ホラーでも、SFでもないよ。
ホラー映画じゃないよ。自分の中にある暗部が小さなきっかけでグイグイ育って行き自己崩壊する、嫌な感じで後味悪い系スペイン映画です。
真綿で首を絞めるようなまったりとした長回しがイヤーな感じで、やはりベルムトだなと確信しました。
「マジカルガール」はその年一番記憶に残った映画で、楽しみにしてた次作は公開が異常に短く見逃してしまいました。ある日友人から「カルロスベルムトって監督と飲んでるけど、知ってる?」とメールが来てビックリしたり(結局行けず)、、で今作ですよ。
マジカルガールはどんどん人が変わっていくから気にならなかったけど。今回は1人を会社、仕事、隣人、恋人から掘り込んで行くから結構話が進まなくて辛かったが、そのモヤモヤはクライマックスで一気に爆発するのです。誰でも自分の暗部に何があるか知らないし、知りたくもないわけですが、きっかけって怖いですね。オッペンハイマーのキリアンもだが、目力のある主役のキャスティングが素晴らしい。
マンティコアはシリア由来の人面の獅子、尻尾が蠍で蝙蝠のはねがある伝説の人喰い怪物です。ELPの名作「タルカス」でタルカスと戦ったのがマンティコアですよ!(誰も知らんか、、、)
さて、レビュー見て知りましたがベルムト監督は性的虐待で複数の女性から訴えられているようですね。
こんな映画作ってるのに何やってんじゃボケと言いたい。
そんな奴の映画見たくもない人が居るのは当然。
本当なら社会的な制裁を受けるのも当然。
でも私は作品は別物というスタンスです。
各自の判断でどうぞ。
誰もが心に秘める怪物の正体。シリアスな心理ホラーだった。自分が同じ立場だったら‥誰に起きても不思議ではない恐怖。
鑑賞前はなるべく情報を入れない主義なので、本作はてっきりホラーだと思っていたら、想定外にシリアスな問題作で驚きました。
誰もが心に秘める怪物。
終盤、女性の家を出てから、この先どこまでやってしまうのかと、急にドキドキしながら観ていました。
少年の描いた「マンティコア(神話の怪物、マンイーター)」の絵に自分の名前があるのを見る衝撃。
本当にどこまで具体的に表現するのか。
どこで急に暗転して、エンドクレジッきトが流れても不思議ではないと思いながら、観続けると、意外なラスト。
最悪なエンディングかと思いきや、最後の最後で、この時はじめて心の安らぎが得られたのではないか。
ある意味ハッピー・エンドだったのだ。
・・・と感じたのですが、鑑賞後、高森さんのレビューを読んで、この作品のカルロス・ベルムト監督が3人の女性から性暴力の告発を受けて、そのことがきっかけで「スペイン文化省」に相談窓口が設置されたと知り、複雑な心境。
このことは検索しても、数件しか出てこない。
映画公開時の宣伝でもパンフレットでも、そのことに一切触れられていないのが、非常に気にあります。
(有罪判決が下りたわけではないからか。)
ゲームキャラのCG作成風景とか、主人公御用達の日本料理店KITSUNEとか、劇中で言ってた伊藤潤二の新作が何だったのかとかなど、有名な監督の日本オタクネタとか、ラストの夜観ると言っていたホラーが何なのかとか、どうでもよくなった。
鑑賞後パンフレットを読んで、少年に女が似ていたから惹かれたとか、女は介護依存という一種の性嗜好だったとか(そこまでだったか)も、気付きませんでした。
鈍くてごめんなさい。
退屈…
太田胃散
彼の場合二重(年齢、薬物)にアウトなので性的多様性容認の圏外なのは言うまでもない。頸髄損傷で「無害化」されて初めて居場所が与えられ、恐らくは自身も救われる、というなんとも言えない虚無感が後味を悪化させる。彼女が寄り添ったのも愛情ではなく憐れみからだろう。あるいは、芥川龍之介的には見捨てるよりああした方が気分がいいから?
魔界村
まさに怪物
退屈という名の怪物
頭の中でふと思いついたこと
起承転結の起が95分続く
思ってたのと全くもって違ってた…
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