「彼をマンティコア-怪物-にしたのは」マンティコア 怪物 moroさんの映画レビュー(感想・評価)
彼をマンティコア-怪物-にしたのは
「ゲームデザイナーの青年が生み出したマンティコア [ 怪物 ]」との宣伝文句で興味をひかれ鑑賞しましたが、選択を誤ったかなと、退屈とも思える時間が長く続きます。
ラストの展開を受け止めると、これは必要だった時間なのかなと感じられはしますが、それでも忍耐を強いられました。
主人公フリアンををマンティコア-怪物-にしたのは何だったのか。
彼の最後の行動を引き起こさせたのは、彼自身ではなく、「彼は非倫理的で危険な人間だ」とレッテルを貼った周囲の人間ではないか。
彼が罰されるべきことといえば、会社の備品を私的利用(それもごくプライベートな)したことくらいだったはず。
それまでの間、彼は内なる指向や癖を制御しようと葛藤していたし、ディアナを傷つけることにはなったかもしれないが、社会的には無害だったはず。
作中で、ゲーム世界における暴力に関する議論があったが、空想と現実を区別できていないのはどちらだろうか。
フリアンのごくプライベートな部分が暴かれてしまったことから、周囲は彼に対する態度を急激に変化させます。
そうした周囲の言動が、「フリアンは有害で恐ろしい行動を起こしてしまう危険な存在だ」と
フリアン自身に植え付けてしまったのではないかと思えてしまいます。
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