「ホラーでも、SFでもないよ。」マンティコア 怪物 masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーでも、SFでもないよ。
ホラー映画じゃないよ。自分の中にある暗部が小さなきっかけでグイグイ育って行き自己崩壊する、嫌な感じで後味悪い系スペイン映画です。
真綿で首を絞めるようなまったりとした長回しがイヤーな感じで、やはりベルムトだなと確信しました。
「マジカルガール」はその年一番記憶に残った映画で、楽しみにしてた次作は公開が異常に短く見逃してしまいました。ある日友人から「カルロスベルムトって監督と飲んでるけど、知ってる?」とメールが来てビックリしたり(結局行けず)、、で今作ですよ。
マジカルガールはどんどん人が変わっていくから気にならなかったけど。今回は1人を会社、仕事、隣人、恋人から掘り込んで行くから結構話が進まなくて辛かったが、そのモヤモヤはクライマックスで一気に爆発するのです。誰でも自分の暗部に何があるか知らないし、知りたくもないわけですが、きっかけって怖いですね。オッペンハイマーのキリアンもだが、目力のある主役のキャスティングが素晴らしい。
マンティコアはシリア由来の人面の獅子、尻尾が蠍で蝙蝠のはねがある伝説の人喰い怪物です。ELPの名作「タルカス」でタルカスと戦ったのがマンティコアですよ!(誰も知らんか、、、)
さて、レビュー見て知りましたがベルムト監督は性的虐待で複数の女性から訴えられているようですね。
こんな映画作ってるのに何やってんじゃボケと言いたい。
そんな奴の映画見たくもない人が居るのは当然。
本当なら社会的な制裁を受けるのも当然。
でも私は作品は別物というスタンスです。
各自の判断でどうぞ。
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