「本格的なスリラーかと思ったら全然違う、ありきたりな予定調和を軽やかに破壊する破天荒な刑事ドラマ」アシュカル よねさんの映画レビュー(感想・評価)
本格的なスリラーかと思ったら全然違う、ありきたりな予定調和を軽やかに破壊する破天荒な刑事ドラマ
チュニスの郊外の新興住宅地域“カルタゴの庭”。民主化運動の最中に工事が中断されていたが、少しずつ工事が再開していた矢先にとある建設現場で作業員の焼死体が発見される。死体にはもがき苦しんだ痕跡が一切ないことから二人の刑事ファトマとバタルは他殺の疑いが濃厚であると判断し捜査を始めるが、彼らを妨害する者達が現れ、そしてまた別の焼死体が発見される。
という冒頭の展開にかなり本格的なスリラーを期待していましたが捜査は遅々として進まない一方で焼死体が次から次に出てくる展開にイライラし始めた頃にチラッとウソみたいなカットがあり、これは期待していた話じゃないと気付くも既に遅し。伏線っぽいエピソードも全部なぎ倒すデタラメ極まりないクライマックスに呆然・・・一体何を観せられてんねん!?
チュニジア映画は生まれて初めて観ましたがこっちが勝手に当たり前だと思ってる予定調和が全く通用しない世界があることに激しいショックを受けました。世界は広過ぎる!
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