「アフリカン文化のエンタメ版」ウーマン・キング 無敵の女戦士たち 蜷川吝塀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5アフリカン文化のエンタメ版

2024年3月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

興奮

人身売買が横行していた時代の実話を基にした作品です。女性戦士主体のアゴジェという部族は実在しました。

アフリカを舞台にした作品という事で『ブラックパンサー』の様な世界観をイメージしていましたが、良い意味で現実的な世界観で、リアルを感じました。
しかしながら、序盤はキャストの数やセットから、少し安っぽさを感じました。それでも観ていて面白かったので、目を離せませんでした👀✨

中盤からエンドロール迄の間は、ファッションや戦い方など斬新に見え、アドレナリンが出て興奮して魅入ってしまいました(笑)
いわゆる“ホワイトウォッシュ”がなく、白人の登場人物は軒並み人身売買に加担する輩で、アゴジェの女達に次々と倒される姿は見ていて気持ちが良かったです。たまには100%白人が悪役の映画があってもいいと思います。清廉潔白な人種は存在しませんから。

奴隷売買は現地民の協力無くしては成立しません。
黒人が同胞を白人に売り、私腹を肥やしていた実態があったでしょう。しかし売り物が無くなった時、白人は同胞を売り続けた黒人にどういう処遇を与えるでしょう。温かい施しでない事だけは確かです。

この作品を観ながら人身売買のことを色々考えてしまいましたが、作品としては分かりやすく見応えのあるものとなっています。人種を超えて沢山の人に観てほしい映画です🎞️🎬✨

蜷川吝塀