劇場公開日 2023年1月20日

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ヒトラーのための虐殺会議のレビュー・感想・評価

全113件中、61~80件目を表示

4.0「普通」の会議

2023年2月5日
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残された議事録に基づく完全再現だと思う。
準備段階(配席や食事の準備、列席者への根回し)から、休憩そして裁決に至るまで、90分の会議の一部始終を描いた映画。舞台はただそれのみ。
各組織の管轄争い、利害の絡んだパワーゲームの側面はありながらも、大きな紛糾もなく、会議は紳士的で見事に議事進行されており、そういう意味でも一見「普通の会議」を見ているような気がした。だからこそ、その異常さが際立ち、見ていてゾワゾワ、ドキドキせずにはいられない。

議題は、いかに効率よく(コストをかけずに)1100万のユダヤ人を1人残さず抹殺するか。「大義」(ユダヤ人は不浄で争いの火種で消えるべき存在であるという考え)に基づく「任務」の遂行のために、数字上の計算と共に行われる議論には、規律と組織を重んじるドイツ人の特質も随所に感じられる。休憩中の会話やふとした表情に本音が感じられるようなシーンもあるが、「倫理」を持ち出して異議を唱える参加者もそもそもの大義に異議を唱えてはおらず、各人が自分に与えられた「任務」に徹しようと努めているようだ。

個人的に一番印象に残ったシーンは、終盤のアイヒマンの虐殺計画の説明を横で聞いている議長のハインドリヒが、満足そうな恍惚にも似た表情を浮かべているところだ。アイヒマンの官僚的な有能さ、ハインドリヒの優秀なリーダーとしての人格が、より一層不気味さを際立たせていた。

これは国民のため、子や孫のため、世界平和のため…本当にそうか?結局は、ヒトラーという狂人のためでしかないんじゃないの?
いざ戦時下の渦中にいたら、人間はこんな風になってしまうのだろうか。

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village

4.0少し難しいかも

2023年2月4日
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知的

難しい

アクションシーンはなくとにかく会議です。
実際に行われたヴァンゼー会議を映画化。全員がドイツのためにユダヤ人を殲滅する良い案を模索する内容。
法律やお金など色々ある問題を解決するために激論をします。
残虐なシーンは一切ないのでそこは安心です。
土地の名前や人物名が一致しなくて少し分かりにくかったかも。話しも役人がいるから難しい言葉を言いがち。
最後までこれといったBGMがない所もリアルな感じがしました。
そして、物語の結末は!!

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KID君

3.023-017

2023年2月2日
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1,100万人のユダヤ人の最終排除をたった90分の会議で全会一致で決めてしまう。
終始、嫌悪感を感じる作品でした。

多少の見解の相違、権力と意地の張り合いはあるものの、大前提としてユダヤ人を排除することには反対の言葉もなく、総統のため、民族のための号令の下、議論は進む。

やはり戦争は狂ってる😨

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航

4.0ただの会議なんですよね、議題以外は。

2023年2月2日
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ホロコーストを扱った「別角度」作品の一つと言って良いのではないでしょうか?実際の議事録を元に作ったそうです。ですから、映画として云々・・・というよりも、会議が行われたという事実と、その場で話された内容を多くの方に届けるという意味合いで、大変重要な作品だと思います。故にとっても興味深い作品になっていると思います。

その会議の経過を通じて当時のナチスドイツの軍、役人の力関係や個人のパーソナリティをうまく散りばめ、さながら池井戸作品の「企業モノ」みたいな感じ(笑)・・・けど、これってとっても恐ろしい議題について、皆冷静かつ建設的に話し合っているという・・・薄寒い話なんです。

会社の効率的な会議のお手本ですよ、これは。根回し、議事進行、決を取るための周到な準備。素晴らしい。90分で終了した理由がよくわかります。みなさん、優秀!

けど・・・議題は・・・・悪魔のそれです。

方針を誤っている独裁者やカリスマやリーダーが居るってこういうことなのね?って感じです。ロ◯アって北◯鮮って、某巨大国の重要会議ってこーなんだろうなぁ、、、、なんて思っちゃいました。だって、誰一人、このおかしな議題への疑問を持たないんだもん。すごい。
ほんのちょっとでもヒューマニズムや人としての葛藤を期待している自分がいましたが・・・現実ってそんなに甘いもんじゃないってね。

作中ではユダヤ人を表す言葉がまぁひどいです。でも、そういう扱いだったってことだもんなー。会議の中では、たくさんのホロコースト映画で描かれた虐殺までのプロセスが話し合われます(こいつらが決めたのか・・・)。仕事の一つとして話されます。呆気に取られるくらいに命がぞんざいに扱われます。まさにゴミのよう。敗戦後、「ヒトラーの指示に従っただけ」って言って戦犯逃れした人はたくさんいたのでしょうが、この映像を見ると「いやいや、虎の威を借る狐だって犯罪者だぜ」と言いたくなります。ナチスドイツの全責任者を処しても良かったんじゃ?

もっともっと演出をぶち込めば大作になりそうな作品。けど、このフォーカス具合が良作となり得ているのかも?

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バリカタ

3.0会議の行い方の見本のような映画。 ただ一つの強烈な違和感を除いて。

2023年2月2日
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asukari-y

3.5恐るべき「最終的解決」

2023年2月1日
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悲しい

怖い

難しい

第二次世界大戦下、ヨーロッパ各地にいる1100万人ユダヤ人の処遇をどうするか…実際に行われたという90分の会議を描いた作品。

ナチスを描いた戦争映画は数あれど、銃声の一発も響かない、本当に延々と会議の様子だけが描かれた作品など他にあったでしょうか?

沢山の人物が出て覚えきれないし、皆高官だけあって言葉選びも慎重かつ難解。よって、細かな所までは理解できなくもこれ程までに引き込まれるとは見事な作品です。

成程、感心などして良い話では無いですが、ホロコーストもただ我武者羅に行われた訳ではなく、ナチス側の効率や負担、混血の問題についても…。

各重役の裏に見え隠れする思惑が、話を一筋縄には行かせない。内容はともかく、見応えがある。

とにかく、所々少々熱くなる場面はあれど、こんなにも恐ろしいことを淡々と、本当にビジネスの一部とでも言わんばかりに冷静に話し合う姿が恐ろしい。。

沢山の高官が登場しますが、1番恐ろしかったのはアイヒマンかな。他の人物も言っていることはアレですが、まだ感情が垣間見えるものの、アイヒマンは本当に1ミリもテンションを変えず淡々と・・・。

最初は隠語のように語られていた会議も段々と生々しくなっていきましたしね。。

1つの場面が続きつつも飽きさせないつくりに驚かされるとともに、この悲劇の重さに改めて苦しくなった作品だった。

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MAR

3.5ユダヤ人の最終的解決

2023年1月31日
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題名からしておぞましい内容かなと思いきや評価が比較的高かったので観てみた。
湖畔の別荘に親衛隊幹部や政治家らが集まりユダヤ人の最終的解決を議論して決めたと言う展開だったね。全体的に難解なところもあったが、それにしてもユダヤ人とドイツ人の混血はどうするのかとか、銃殺は時間がかかるからガスの方が人道的だとか勝手な論理で進めていたね。ナチスドイツの黒歴史はまだまだ色々と出て来そうだな。

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重

4.0恐ろしい。

2023年1月31日
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だいず

4.0「凡庸な悪」をきっちりと映像化

2023年1月30日
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よして

4.0あまりにも淡々とした議論に驚く

2023年1月30日
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ユダヤ人虐殺を政策として決定し、虐殺の方法を議論した「ヴァンゼー会議」を描く、一風変わったナチス映画。
基本的に当時のドイツ政府の高官たちが議論する姿しか映らないので単調になるかと思っていたが、なかなか緊迫感のある映像だった。それはやはり1100万人のユダヤ人を根絶しようという大暴挙が、異論をほぼ挟まれることなくあまりにも淡々と議論され決定されていくからだ。若干反論もあった。でもそれはユダヤ人を殺すことへの反論ではなく、自分の仕事が増えないように、もしくは自分が作り上げた法律への解釈が変わることのないようにという憂慮からの反論。唯一の人道的な配慮はドイツ人兵士に向けられたもの。会議の参加者に多少の人道的な戸惑いみたいなものがあるかと思っていた私のわずかな期待をあっさりと崩すものだった。
1つの民族をここまで憎み、根絶したいと考える思考はどこから来るのだろう。個人的にはやはり経済的な格差や不平等感から始まっているのではないかと考えてしまう。それは今もヨーロッパで起こる移民への排斥運動やネオナチの台頭につながっている。80年前の出来事だが、全然終わっていない問題ってことだ。現代のことを考えさせるという意味でもとても意義がある。
また、会議の運営って視点で考えると別の感想も。議長を務めた国家保安本部は自分たちがユダヤ人虐殺を仕切るために、各省庁の合意を取り付けようとしていた。だから根回しが周到だった。ビジネス的な意味では優秀だ。でも、結論ありきの会議は参加者にとってかなりしんどい。自分が会議に参加している感覚になってしまうとなかなかの疲労感が残る映画だ。

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kenshuchu

2.0何を見せられてるのだろう…

2023年1月29日
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悲しい

怖い

寝られる

歴史的には貴重なんだろうけど、聞き馴染みのないドイツ語の台詞と淡々と進む会議がとにかく眠かった。
個人的には映画じゃなくてもいいかな。
こういう映画は合わない。
それだけ。

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キチ

3.5最も印象に残った

2023年1月29日
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カットは映画最後の字幕。
国家社会主義者によりユダヤ人が600万人。と言う字幕に
ルビ振りで国民社会主義がナチスとなっていたことだった。つまりは第二次世界大戦の始まりは、我が国の関東軍暴走とドイツの社会主義化だったと言うこと?と言う驚き
そういう意味では本作がこの時期に公開されたことは非常に有意義な話である◎
これ以外にも諸々感想はあるが長文大変な為にここで停止(≧∀≦)

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tomokuni0714

4.0集団の中で自分の意思を貫き続けるには…

2023年1月29日
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自分が直接関与しないのであれば、負荷からは見ないふりができてしまう。
今ウクライナで起きている事にも繋がり、心苦しい時間でした。

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jiemom

4.0繰り返される「最終解決」という言葉

2023年1月28日
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最終解決が、ユダヤ人の命を奪うことだとは到底思えないくらい、まるで伝染性の疫病にかかった家畜の処分のように、処分することが当たり前のことのように、会議は進んでいく。誰ひとり、そこに異論も疑問も唱えないし、そのそぶりも見せない。
彼らが重要視するのは、そこではないからだ。
でも、観ている側は、それが人命を奪う話だと分かっているから、恐ろしさが募る。
本当に誰ひとり、この異常さを感じていなかったのだろうか。洗脳のように、当然だと心から思えていたのだろうか。
だとしたら、さらに恐ろしい。
後半、それをさらに痛感させられるやり取りが展開される。
ユダヤの血が流れているだけで、命を奪われるだけのことをユダヤ人はしてきたなんて、本気で言っているのか、正気の沙汰ではない。
善悪も倫理もなにもかもが、壊れている。狂っている。
これが、史実を元に、ある程度の想像も含んで、ではなく、実際の議事録により映画化されたという事実がさらに追い討ちをかけてくる。

無音のエンドロールを観ながら、今、自分は果たしてなにを見聞きしたのだろうと考えてしまう。こんな形で、こんな人たちによって、あの悲劇が決定されたのだという事実を知った重さがのしかかる。

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yukarin

3.5【戦慄走る会議進行】

2023年1月27日
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悲しい

怖い

惨憺たる戦慄の会議進行。命題の”ユダヤ人問題の最終的解決"は、欧州に住むユダヤ人1,100万人の絶滅を意味するが、"特別処理"や"最終解決"などと言い換えて粛々と決裁されていく。結果600万人のユダヤ人が亡くなることへ繋がった。

親衛隊SSと政府高官ら、国家中枢を担うエリートの会議参加者は一切声を荒げたり感情を昂らせたりすることなく、各々の所轄権限や権利を主張しつつ反吐が出るような議論を冷静に展開する。

法の解釈や虐殺方法を巡る議論は如何にもドイツ人の国民性を表現していて、類似性があるとされる日本人を見てるようでもあった。

人間の狂気の沙汰の醜悪さと、知的水準が高いとされる連中でも無批判に受容し単なる機械に成り下がる怖さを見た気がする。太平洋戦争時の大本営然り、昨今のコロナ禍狂騒然り。

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Chang Koh

4.0今だから向き合うべきこと

2023年1月27日
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マスゾー

4.0平日なのに満席!この作品が描いたものとは

2023年1月27日
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最後まで一切エンタメ性を感じさせなかった。
史実と保存されていた議事録により再現された、既に起きていて、更なる惨状へ突き進む歴史的悲劇の意思決定と言うべきか伝達と言うべきか、その様子をただただ描き出した作品。
私は、暴力を肯定する者ではないし、ましてや戦争など有ってはならないと考えている人間だ。
それでも、相手と面と向かって拳と拳を合わせたり、自分が放った銃弾により敵兵の命が絶たれたりしたのなら、自分自身にもそれ相応の「痛み」が残り「こんなことはやってはならないものだ」との自戒の念が生ずるだけまだましなのだろうと思わせられる、発案者は手を下さない(汚さない・痛まない)、まるでゲームのように人の命を蹂躙しまくる行為に強烈な悪寒をもよおしてしまった。
過去にあった教訓のはずが、現代の戦闘においてだった、ドローンなどを駆使して無機質に人の命を奪う行為が繰り返される世界の危うさを痛切に感じさせられた一作になった。
ウクライナとロシア、現在20万人ほどが亡くなっているのだろうか、それでこんなに心が痛むのに、この戦争では600万人とは!
平日の上映が満席になる現象(何か口コミでもあったのだろうか?)、作品を観た方たちの胸に刻み込まれて欲しいと思えた作品でした。

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ニコラス

3.0あたかも鳥インフルエンザに感染した鶏の処分方法を決めるように…

2023年1月26日
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M.Ooi

4.5恐ろしき完璧さで実効性を目指す能吏たちの会議

2023年1月26日
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配給会社もテーマは異常だがビジネス会議として見れると宣伝している通り、有能な官吏たち、組織人たちの会議である。完璧さを求めるドイツの職人気質よろしく、各人が多面的に検討し、なんなら合理的で効率的なアイディアを出し、特にあのアイヒマンがある意味キレキレの能吏ぶりを発揮している。ユダヤ人に対する配慮は全くなくても、関わるドイツ人にはかなり配慮して結論を出すのが恐ろしくも滑稽で不気味であり、合理性を追求した果てにユダヤ人大虐殺に至る近代国家の恐ろしさに、ああこれがアドルノとホルクハイマーが書いていたことなのだなと思った。

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Boncompagno da Tacaoca

4.0迫真の会議劇

2023年1月26日
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いとっちょ