「【戦慄走る会議進行】」ヒトラーのための虐殺会議 Chang Kohさんの映画レビュー(感想・評価)
【戦慄走る会議進行】
惨憺たる戦慄の会議進行。命題の”ユダヤ人問題の最終的解決"は、欧州に住むユダヤ人1,100万人の絶滅を意味するが、"特別処理"や"最終解決"などと言い換えて粛々と決裁されていく。結果600万人のユダヤ人が亡くなることへ繋がった。
親衛隊SSと政府高官ら、国家中枢を担うエリートの会議参加者は一切声を荒げたり感情を昂らせたりすることなく、各々の所轄権限や権利を主張しつつ反吐が出るような議論を冷静に展開する。
法の解釈や虐殺方法を巡る議論は如何にもドイツ人の国民性を表現していて、類似性があるとされる日本人を見てるようでもあった。
人間の狂気の沙汰の醜悪さと、知的水準が高いとされる連中でも無批判に受容し単なる機械に成り下がる怖さを見た気がする。太平洋戦争時の大本営然り、昨今のコロナ禍狂騒然り。
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