「心一つで地獄にも希望がある」神回 Uchiさんの映画レビュー(感想・評価)
心一つで地獄にも希望がある
『時をかける少女』のような青春映画ではありません。そもそもタイムリープの作品かと勘違いしてましたが、タイムループでした。舞台挨拶で監督や演者の皆さんが「タイムループ」と何度も言っていたので「あれ?」と思ってましたが。
本作がデビュー作となる中村貴一朗監督ですが、20年以上も映画制作をされてきたので、映像も音楽もとても美しいです。
タイムループ作品は、最初のほうはしんどいですが、途中からの樹と恵那の成長や変化がすごく面白い。樹をすごく応援したくなる。
一つとして同じものがないのはもちろんですが、全てが初めての時間である恵那。恵那を演じた坂ノ上茜さんが神がかってます。そして、樹を演じる青木柚さんは今回も本当に素晴らしいです。無間地獄のような世界での絶望、間違いや後悔もある。そして受け入れるしかなくなる。
しかし、その先に希望を感じられるこの作品を見て、苦楽は本来一体なのかもしれないと感じました。青木柚さん坂ノ上茜さんの“二人芝居”を贅沢に堪能できるので、お二人の作品としても神回になるかもしれません。
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