劇場公開日 2022年11月4日

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「感動する理由のあれこれ」桜色の風が咲く kuroroさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0感動する理由のあれこれ

2022年11月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画館で鑑賞。最初から最後まで、何回涙したか、覚えていない。
単なる涙頂戴ものとは違って、令子(母親)と智の親子関係がしっかり描かれている。
だから、感情移入してしまうのだ。

どのシーンで涙したのかはあり過ぎるのでここでは叙述しないが
とにかく小雪が素晴らしかった。小雪のさりげない表情だけでも、何度も涙した。

効果的なナレーションにカット割りに、気付いたら、どっぷり物語に没入してしまい、あっという間にエンディング。

この映画を見ながら「余命10年」を思い出した。この映画でも何度も涙した。
こういうタイプの映画は感動ポルノという立ち位置で批判する人が必ずいるが
制作者側が事実に対して真摯に向き合っていることが観客側にも伝わってくる。
題材が題材なので、どのように描くか監督の技量も求められる。役者の技量も求められる。
ここをクリア出来ないと、かなりの批判にさらされてしまうという、かなりのリスクが生じる。
このハードルの高さを、松本准平監督も藤井直人監督も、見事に跳び越えている。
これは技量はもちろんのこと、監督の事実に対する真摯な姿勢と表現者としての矜持がそこにあるのだと思う。

松本准平監督がこれからどういう映画を撮っていくのかとても気になる。

kuroro