「脚本の問題点を書き出してみると…」メイクアガール PaK36さんの映画レビュー(感想・評価)
脚本の問題点を書き出してみると…
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※ネタバレ含みます
作品の世界観では主人公の母の研究でAIとロボティクスが高度に発達しており、主人公の創造物と周囲のAIロボットは主人公に絶対に逆らえないリミッターが仕込まれています。
主人公は自分の恋人として人造人間の0号さんを創造するのですが自ら仕掛けた恋人機能をうっとおしく思い、ようやく周囲に馴染んできた0号さんを身勝手にも捨ててしまいます。
倫理観が非常に薄いのはフィクションなのでよいのですが、この時点でかなり自己中心的で感情移入しにくく、まあフランケンシュタインみたいな話なのかなと思いながら見ていくと、その後の展開で0号さんは健気にも自我を持って主人公に反抗するシーンがあります。
0号さんはリミッターが仕込まれているので一度目は阻止されます。その後、0号さんが拉致される展開があって、その後の二度目の反抗で0号さんが自己破壊されそうになりつつそれを乗り越えて主人公を破壊しようとする姿は良かったのですが、相打ちに終わります。その後、母と主人公の関係が語られ、0号さんに母親の記憶が移され、ラストで0号さんは自我を失ったように主人公に笑いかけるのですが、今までの展開は一体何だったんだという気持ちにさせられました。
成長して獲得した自我どこいった‥
インディのSF作品なので期待していたのですが、個人的には主人公(と母)が最初から最後まで0号さんを都合よく弄ぶ話にみえてしまい、あまりにも主人公に都合よい世界だなと思ってしまいました。映像は少ない人数で頑張っていたと思います、が、他の方におすすめできるかというと躊躇します。。
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