「もちろん大好物」終末の探偵 またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
もちろん大好物
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60年代生まれのおいらの世代、「傷だらけの天使」に「探偵物語」「プロハンター」、探偵ものはもちろん大好物。密かに楽しみにしていた本作。だからこそちょっと辛口にもなる。一匹狼のしがない探偵、家賃も払えてないが腕っぷしはめちゃめちゃ強く、仲がいいヤクザの幹部もいたりして、スジ的にも一本の映画というより連ドラか漫画のワンストーリーのムード。どことなく関川夏央谷口ジローの「事件屋稼業」。サイドストーリーのクルド人問題は「マイスモールランド」見てないと難しかったかも。
北村有起哉の探偵は格好いいし強いんだが、ラスト近くの殴り込みはとにかく敵が弱すぎるし、ショッカーばりにやられた奴らは床で這いつくばるばかりで現実味が無くマイナスポイントに。謎の敵とのチェイスシーンもあれ?と思わされるトコも。
エンディングのラーメン屋で外の争いに巻き込まれて行くところはかなり好みのシークエンス。
繰り返しになるが、何本かのシリーズにすることで、この一本もより価値が出てくると思う。
シネマート新宿で、思いがけず井川監督と助演男優たちの舞台挨拶を見ることができた。ヤクザの幹部松角洋平とその子分たち佐藤五郎と茨城ヲデルはキャラが立っていてその面でも連作を見てみたい。監督もみなさんも、引き続き頑張ってください。
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