「チビクロ、チビケンがかわいい!!」劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 黒い肉球さんの映画レビュー(感想・評価)
チビクロ、チビケンがかわいい!!
◎良かった点
① 85分というコンパクトさは ハイキュー!!初心者さんでも疲れず気軽に観られると思う。これを機にハイキューファンが増えてくれたらうれしい
②自分もコートや体育館客席にいるかのような臨場感が味わえる画作り。ネットってあんなに高いんだと驚いた
③回想シーンの幼少期黒尾さん、研磨がめちゃくちゃかわいい
④試合ラストでの研磨目線の作りは徹底していて研磨にシンクロする新鮮な体験をした
▲残念だった点
① せっかくの劇場版なのになぜ 85分なのか? 凝縮ではなく、頭いい人が良いとこ取りのそつなく85分にまとめましたミッション完遂映画で泣くに泣けなかった
② この作品の主人公は日向翔陽(黒ユニフォーム 10番)であり、黒ユニフォーム烏野高校がメインなのだが、赤ユニフォームの音駒がメイン、赤5番の研磨が主人公だと勘違いされるかたが居ても仕方ないくらい烏野メンバーは脇役扱い
③ 素朴にバレーボールルール知らないかたに意味が分かるのだろうか? という不安
④ 病院メンバーの意味が初心者さんに理解出来たか不安。85分にして原作の猫又監督、烏養前監督シーンをバッサリカットしたなら、混乱を避けあの部分もばっさりカットする勇気があれば、その時間を別のシーンに使えてもっと昇華できたかも
⑤エンドロール後にドンジャンプご本家? の光来君のシーンがあり、そちらの音は迫力があったから差別化するためなのかもしれないが、原作で泣けた日向のドンジャンプ成功が軽い扱い(に私には思えたの)で音駒戦見せ場の一つなのに勿体ないと感じた
⑥ ツッキー(黒ユニフォーム11番)の名前が「ノブカツ」君だと勘違いされていないか不安(← こういう原作知らないと意味分からない小ネタは入れてくるのでターゲット層をどこにしているのか? と疑問。入れるなら誰でも分かるようにしてほしかった)
鑑賞3回目。
良くも悪くも 85分。
映画が始まり一番最初に映るのはカラスだが人物は研磨君。この始まりだと初心者さんはこの作品の主人公=研磨だと思っても仕方ない始まり方。
汗だくで疲労困憊な旭さんと田中さんが「今、何セットめ?」「5セットめくらいじゃないっすか?」というシーンがあったが、烏野高校側が全然描けていないのでなんであんなに疲れているのか非常に分かりづらい。
一応解説者や応援組のセリフ等で言わせてフォローしているが視覚での共感さが全然ないから音駒メインで描こうと決めたのならいらなかったシーン。かえって混乱招く。
「スピード感ある」とも言えるがとにかくサラッと試合が進んでいく。もっと緩急、取捨選択したほうがお客さんを惹きつけたのでは? 画は双方しんどそうに描いてあったがサラッと試合進んでいくから何がそんなにしんどいのかと共感できないのはつらかった(原作では理解できた)
日向のドンジャンプは比喩のように崖っぷちに立たされた描写だったが、せっかくの映画館なんだし、やっぱり「ピョピョーンじゃなくて床を蹴る音」をもっとずっかりと見て聞いて、感動したかった。
何も知らないで観に行くほうが楽しめる仕上がりだと思う。ハイキュー!!恒例の突然回想シーンワープは良い時と混乱招くシーン(あの構成だと個人的にはツッキー回想とか)とがあり万人受けするかは疑問。とはいえ、チビクロ、チビケンシーンは本当にかわいくてあれあっての、研磨「クロ、俺にバレー教えてくれてありがとう」だから、幼少期についてはとても良かったと思う。チビシーンだけでも観る価値あるかもというほど。