劇場公開日 2023年3月17日

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「息子役の子、これからが楽しみです。」The Son 息子 Marikoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0息子役の子、これからが楽しみです。

2023年3月19日
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この監督には、前作の「ファーザー」と同様、手の平の上を転がされているような感覚になりますね。

前回は、認知症の父親と向き合う娘の話でした(ご存じ、アンソニー・ホプキンスが主演男優賞を受賞)。
今回は、思春期の息子と向き合う父親の話。

前妻と暮らす17歳の息子が、悩みを抱え、父を頼って同居する事になるのですが。

この映画の親と子のすれ違いが切ない。
その一つ一つが、胸に刺さるようでした。

「生きるのが苦しい」と泣きながら訴えるニコラスの深い心の闇は、本人にしかわからない。
両親は心から息子のことを愛しているのに、うまくいかない。

今回は祖父役のアンソニー・ホプキンス。
年老いてもなお強気で、息子を精神的に支配したい蛾の強さに唖然としながら・・・
この父親を持つ息子のヒュー・ジャックマンも、相当親子間に確執があったことが容易に想像がつく。

血の繋がりのある親子でも、理解し合えないことがある。
愛し合えるとは限らない。
そして、救えるとは限らない。

むしろ、近い存在だからこそ、ひどく傷つけてしまうことも多い。
「あなたの為にしている」つもりの事が、実は自分のエゴなのかもしれない。

私も子をもつ母として、身につまされた。

私はただ、素直に、娘が幸せでいてほしいと願うばかり。
たとえ、もし、私の事が大嫌いであってもいい、
とにかく子供が、この世界のどこかで、自分らしく、笑顔で暮らせたら。
生まれたことを後悔せずに生きてくれたら。

もうそれでいいと思った。

今回のヒュー・ジャックマンとても良かった。
数年後に泣き崩れる姿に涙が止まらなかった❗️

子育てに悩んでいる人は何かのヒントがあるかも。
お勧めです。

Mariko