「大オチが解せない」TAR ター リオさんの映画レビュー(感想・評価)
大オチが解せない
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作品の世界観や、主人公「リディア・ター」役のケイト・ブランシェットの怪演はとても良かった。
個人的にお気に入りのシーンは、終盤にリディア・ターの精神が崩壊して、アコーディオンを弾きながら狂った歌を歌うシーン。あれはよかった。
一方で、大オチはどうも解せない。ここまで培ってきた作品の世界観と似つかわしくない、急に奇をてらったようなブラックジョーク!この手のブラックジョークや社会風刺はリューベン・オストルンドに任せておけば良いので、もう少しこの作品なりの落とし所を見つけて欲しかった。
(因みに、ベトナム(?)のオケメンバーへ「作曲者の意図を理解しなさい…」と、ベルリンフィルのメンバーと同じ説明をしていたシーンは、振り返って考えると皮肉がたっぷり効いていて確かに笑えた。)
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