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「西部劇マサラ味」炎(1975) つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
西部劇マサラ味
インドで映画を観るというのは、騒ぎにいくということらしい。日本人の感覚でいえばクラブに行くみたいな感じだろう。
だから、観客が一緒に騒げるように歌やダンスのシーンがある。
やたらと尺が長い作品が多いのもそのせいだ。2時間のパーティよりも3時間のパーティのほうが売れる。
この作品の時代もそうであったかはわからないが、のちに言われるようになる「マサラ」の要素は既に充分過ぎるほど満たしている。
歌、ダンス、ドラマ、笑い、アクション、ロマンス、涙もサスペンスもあるマサラ。
インド映画が好きなのでそこそこまぁまぁ観るのだが、近年の作品に通じるインド映画らしさは、その源流を見たようで嬉しくなる。
一方で、完全に独立したインド映画らしさとは違った、具体的には「七人の侍」のインドリメイクのような内容に「明日に向って撃て!」を融合させたような西部劇テイストは、歌ったり踊ったりしなければ普通の古い映画だなという印象を受けた。
もう一度観たいとは思わないが、観て良かったなと感じる程度には楽しかった。
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