キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールドのレビュー・感想・評価
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こういうマッチョなアメリカンムービーが観たかった。
まだそこまで他者のレビューは見ていないが、
私はすごく面白かった。
最近はマーベルシリーズ自体が、
複雑になり過ぎて、一見さんは受付なかったが、
こういう体感でなんとなく分かる、という
大味がハリウッドの醍醐味では。
ディズニープラスの作品は、正直頭に入っておらず、
キャラが3割ほど分からなかったが、
しっかりと補足があるので、問題は無かった。
冒頭に新キャップと、新ファルコンのお披露目バトルシーンがあり、ティザーにもなっていたが、
その時点で、この映画は正解だったと感じた。
また、ハリソンフォードについても、
あまり事前情報を入れなかったが、おそらく
トランプと重ねている部分も多いだろう。
暗殺未遂となり、アメリカを強固にする、という
新年は今のアメリカの現れそのものだと受け取った。
キャプテンアメリカなんだから、それでいいんだよ。
最後の特典映像は見る必要なし!
ニューワールドとは何なのか?
マーベルの映画はジェットコースタームービーとはよく言われてきたが、今作は明らかにテンポが違った。最初から、かなりストーリーの進みがゆったりとしているのだ。過去作だったら短く切り捨てられてしまった、普通の人間としての反応が多く残された演出になっている。
しかし、それが逆に今までのマーベルファンには退屈と映ってしまったのかもしれない(海外大手のレビューも50-60点)。私も最初はやや間延びしていると思っていた。ただ、この映画は、テンポを一般的な普通の人間が起こす普通の反応レベルに戻そうとしていたのかもしれない。なにせ、今作のキャプテンアメリカは普通の人間なのだから。それが本当の意味でのニューワールドだったのかもしれない。
だが、問題もあって。ストーリーを引っ張るネタはレッドハルクしかなく、それを公開前から宣伝しまくるので何の驚きもなかった事(せめて顔を隠して誰がハルクになるのかとか驚きが欲しかった)。スパイスリラー、ウィンター・ソルジャーと比べると政治色が薄く、日本を出しただけで終わってしまった事だ。
過去作みたいなアクションを求めると痛い目にあうし、スリラーとして見ると緊張感がない。まあ、新たなスタートとして見るのが妥当な内容だったと思う。
復習必須でした
新たな世界を守る象徴の盾(キャプテン・アメリカ)となれ
キャプテン・アメリカ、再始動!
…アレ? スティーヴじゃない…?
『アベンジャーズ/エンドゲーム』のラストで何となく分かるとしても、MCU配信ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を見ていなければ詳細は分からなかっただろう。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』のラストでスティーヴから象徴の“盾”を託された“ファルコン”ことサムだったが、その重荷から一度は辞退し、盾も手離した。が、ある戦いを経て、盾を受け継ぎ、新たな“キャプテン・アメリカ”になる事を決意。…というのが『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の(超)大まかな概要。
サムは2代目と思われているが、厳密には“3代目”である。訳あり2代目についても『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を見て頂きたいが、今回は関わりはないので見てなくても支障ナシ。尚、“2代目”のジョン・ウォーカーは5月公開のMCU次回作『サンダーボルツ*』に再登場。
紆余曲折あって、正式に盾を受け継いだサム。新たなキャプテン・アメリカの物語は…?
何だか久々にMCU作品を見たなぁ…という感じ。
昨年は『デッドプール&ウルヴァリン』があったが、あちらはMCU世界に殴り込みの“デップー映画”だったし。
これまでと地続きのMCU作品としては『マーベルズ』以来かも。
MCU初の興行コケ『マーベルズ』は確かにちとビミョーだったが、今回は本来のMCUらしさを取り戻したようなヒーロー活劇。新しくなっても、キャップはキャップだ。
“THE MCU”であり、“アベンジャーズ新章”であり、“ファルコン&ウィンター・ソルジャー その後”であり、“インクレディブル・ハルク その後”でもあった…?
新たなキャプテン・アメリカとして活躍するサム。
その実力のほどを見せる開幕アクション。盾と翼を駆使しての戦い方は、“ファルコン×キャプテン・アメリカ”のサムならでは。
バックアップも万全。こちらも『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』から続投のホアキン。ハイテクを駆使してサポートしていた彼も“現場”へ。しかも、“2代目ファルコン”に…!
サムがキャプテン・アメリカとなりファルコンのポストが空いたからだが、キャップが新しくなればファルコンも。ヒーローたちも続々代替わり。
まだまだ新米だが、サムと協力し合って、任務遂行。
そんなサムたちが大統領から招待を受ける。
招待されたのは、サムとホアキンともう一人。イザイアという老人。
彼も『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を見ていなければ分からなかっただろう。
“超人化計画”はスティーヴや“ウィンター・ソルジャー”ことバッキーだけではなく、その前にもいた。それが、イザイア。朝鮮戦争で活躍。しかし、アメリカ政府にその超人パワーを研究&実験台にされた後、逃走。ひっそりと隠匿生活を送っていた時に『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の事件でサムと出会い…。
アメリカ政府によって歴史から抹消された人物であり、本来ならば彼が“初代キャプテン・アメリカ”だった。故にアメリカ政府への遺恨は深い…。
遺恨があるのはサムとて同じ。招待した現大統領と。
サディアス・ロス。
『インクレディブル・ハルク』ではハルク/ブルースを追い、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』ではアベンジャーズと対立。ヒーロー批判の姿勢を貫いてきた因縁のある彼が将軍から大統領に。
サムもソコヴィア協定違反で彼によって一時期投獄された。
サムやヒーローたちにとっては一大事…かと思いきや、ロスからの提案は意外なものだった。
アベンジャーズの再結成。
ソコヴィア協定でアベンジャーズを内部分裂させた張本人が何故…?
サノスとの闘い。世界は常に脅威に晒されている。世界を守るには超人的ヒーローが必要。
あのロスがこんな事言うなんて…。サムはまだ疑心だが、ロスも変わろうとしていた。
さらに、インド洋に突如現れた超巨大物体。そういや、ずっと放ったらかしたままだった。『エターナルズ』のラストに登場したアレ!
その物体からヴィブラニウムを超える新物質“アダマンチウム”を発見し、今ロスは各国の首脳と協議の場に。日本はその急先鋒。
ホワイトハウスで行われる各国の首脳を招いたアダマンチウムを巡る国際会議で、事件は起きた…。
突如、イザイアがロスを襲撃。各国の首脳も命の危機に。
イザイアは逃走した後捕らえられるが、その時の事を何も覚えていないという…。
何かある。そう直感したサムはイザイアの無実と事件を調べようとするが、ロスは一切手を引けと勧告。再び対立深まる…。
が、そう易々と引き下がるキャプテン・アメリカじゃない。サムはホアキンや当初はソリが合わなかった大統領補佐官ルース(小柄で華奢だが、なんと元ウィドウ…!)と共に、事件の真相と黒幕が糸引く陰謀に迫っていく…。
『キャプテン・アメリカ』シリーズはヒーロー活劇であると同時に、『~ウィンター・ソルジャー』も『シビル・ウォー~』もポリティカル・サスペンスの要素が他のMCUヒーローとは違う魅力と面白味であった。
それは今回も。事件の裏にある陰謀。
イザイアはやはり“マインド・コントロール”されていた。あの“光”は…?
マインド・コントロールはイザイアのみならず。多くの米軍人も。彼らは“歌”で。
仕掛けたのは何者…? 目的は…?
地図には無い極秘施設。そこでの研究内容。
ロスと密かにコンタクトを取る人物。
その人物とは…?
キャラの経緯や相関図、背景は他のMCU作品を見てないと分からないかもだが、話自体は陰謀サスペンスであり、同じく他のMCU作品を見てないと分からない『マーベルズ』よりかはずっと見易く、面白味や醍醐味ある。
アクションも充実。
アダマンチウムを巡って日本と友好関係が亀裂。インド洋にて一触即発の危機。サムとホアキンが制止に入る。
日米戦闘機の間を飛び交う空中戦法。
飛行能力を活かしたスカイ・アクションはサムだからこそ。
ホアキンが負傷してしまうが、日米間の危機を食い止める。
スペクタクルと最大の危機は去ったかに思えたが、黒幕の真の狙いは別にあった…。
ホワイトハウス敷地内にてこれらの件について会見中のロスに異変が…。
体調が思わしくないロス。度々身体が悶え苦しみ、薬も服用していた。
その薬こそが“引き金”。
ロスの身体は変貌。赤い巨体に。
かつてハルクを追っていたが、自分が追っていた存在に。
赤いハルク=“レッドハルク”!
これが黒幕の狙い。世界戦争ではなく、ロスの失墜。
裏で全て企んでいたのは、サミュエル。『インクレディブル・ハルク』に登場した科学者。
ブルースはガンマ線を浴び超人(ハルク)化したが、サミュエルは醜い容貌になるも脳が異常発達。
その頭脳をロスが自身の病気治療や超人研究に利用。相互関係を秘密裏に築いていたが、長い収監やロスの裏切りに復讐。
にしても、17年も経って『インクレディブル・ハルク』絡みを捩じ込んでくるとは…!
実現しなかった『インクレディブル・ハルク2』でもある。
ティム・ブレイク・ネルソンが再演。
また嬉しいサプライズで、リヴ・タイラーもラストに登場。
“父”と久し振りの対面。ウィリアム・ハートは残念ながら亡くなってしまったが、まさかハリソン・フォードが引き継いでくれるとは…!
代役で一応ヴィラン。あのレジェンド大スターの心意気に敬服。にしてもハリソンが大統領だとついついあの役を思い出しちゃう…。
MCU作品で初めてと言っていいくらい日本が少なからず関わる。『アベンジャーズ/エンドゲーム』の時は酷かったからね…。『SHOGUN/将軍』大フィーバーの今なら真田サンをあんな扱いしないだろう。
平岳大がアメリカ(ハリソン・フォード)とも堂々と渡り合う首相。こんな男前でリーダーシップある首相おらんやろ! 現実の◯◯総理への揶揄…?
揶揄と言えば、ロス大統領も。新大統領が超人化して暴走。これは現実の新大統領が独裁者化して暴走を揶揄しているに違いない。
ホワイトハウスみたいな首相官邸や理想的過ぎる首相など相変わらずのツッコミ日本描写だが、桜は美しい。
クライマックスの桜の通りでのキャプテン・アメリカvsレッドハルク。激しい闘いで桜は散るも、舞い散る桜の花は不思議な美しさがあった。
また、ロスの憤りの鎮めやベティとの思い出に桜が引用されていたのも日本人としては何だか嬉しかった。
後一ヶ月遅れで、桜本番の季節の公開でも良かったかも…?
無難に面白かった。
が、MCU全体や『キャプテン・アメリカ』シリーズとしても群を抜く作品ではなかった。
『~ウィンター・ソルジャー』や特に『シビル・ウォー~』はMCU作品でもベスト級。『~ザ・ファースト・アベンジャー』とはスティーヴかサムかで好みが分かれるだろう。
やっぱりキャプテン・アメリカはスティーヴじゃなきゃ…。
そんな事、いちいち言われなくてもサムが一番分かっている。だから最初辞退したのだ。
偉大なキャプテン・アメリカの存在。そして最高だった相棒であり、友。
俺は彼になれるのだろうか…?
スティーヴにならなくていい。お前はお前自身。だからスティーヴはお前を選んだ。
そうアドバイスするある人物の嬉しいサプライズ出演!(再びメインで登場する『サンダーボルツ*』、期待してまっせ!)
超人化したロス=レッドハルクに、盾やスーツがあるとは言え、超人じゃない生身の人間のサムが挑む。
スティーヴは希望の的だった。お前は憧れの的になれ。
葛藤と再び闘いを経て、決意を固く胸に。
新たなキャプテン・アメリカ=MCU作品を背負って立ったアンソニー・マッキーの佇まいも頼もしい。
そう。彼のような“盾”が必要。
ED後のサミュエルの意味深な言葉。
まだまだ未知なるヒーローや脅威は存在する…。
MCU新たな幕開け、作品、世界、闘い…。
それらから守る象徴の“盾”となれ。キャプテン・アメリカ!
悪くもないし良くもなし
昔のキャプテンが懐かしい
アベンジャーズに期待できない
戦闘シーンは楽しめたが、キャプテンの強さが無い。
アベンジャーズ集結する前にファンが減るのでは。
昔のアベンジャーズは面白かったけどなあ。
マーベルも別なシリーズ
考えるときかも。
マーベル作品は好きなのだが、、微妙
面白かったし今後にも期待!
面白いけど
もうお好きに続けてください
赤ハルク
前置き
今回見に行ったら映画館にIMAXできるから楽しみ
今年最初のマーベルはこれこれからはわかっているだけでも2作品公開予定
かなり面白かった今までのマーベルシリーズ全く見てないけどアクションシーンはかなり迫力あった
(自分が投稿する時にレビューの数が214だった公開日と一緒だ)
最初面白って思ってたけどだんだん・・・
2025年劇場鑑賞55本目。
エンドロール後もちろん有り。
マーベルの中でも派手な話になるのと地味な話になるのがあって、自分の中ではキャプテン・アメリカは地味な部類に入っていて、さらにスティーブ・ロジャースですらないから全然期待していませんでした。
ところがファルコンとキャプテン・アメリカのシールドが組み合わさったアクションは爽快で、その後のサディアス・ロスとのやり取りも面白く、これはもしや傑作なのでは・・・と思い始めた所に敵の正体や動機を知って一気に萎えてしまいました。あの動機でこれだけの罪のない人が殺されたと思うとほんと事件が終わってもモヤモヤして終わってしまいます。
もう公開前から予告や映画館のポスターで普通にネタバレされているレッドハルクとの戦いも、ハルクだったらキャプテン・アメリカとタイマンして苦戦すらしないだろ、と思うのですが、なんかいい勝負してて逆にうーんと思いました。
今回日本の尾崎首相がはっきりアメリカにNOを言うのが痛快だという感想を見かけますが、いっそ出さなくても「いや〜日本にも結構強いヒーローいるからね〜」と仮面ライダー辺り匂わせてくれたら良かったのですが(笑)
一緒に桜を見よう
こないだ鑑賞してきました🎬
アンソニー・マッキー演じるサム・ウィルソンが、キャプテン・アメリカとなった本作🙂
ハリソン・フォード演じるロス大統領の暗殺未遂に始まり、何者かが裏で糸を引いていることを知ったサムとホアキンが、真相に迫っていくストーリー。
アンソニー・マッキーのアクションは蹴りの鋭さが良かったですね😀
プレッシャーに悩む等身大の男の一面もありました。
ダニー・ラミレス演じるホアキンも、サムとは軽口を叩き合いながらもヒーロー活動にかける思いは本物。
中盤に訪れる戦争の危機には果敢に立ち向かいます💪
若いヒーローがやりそうな行動をそのままする彼ですが、そこがまた魅力ともいえるでしょう🖐️
ロス大統領演じるハリソン・フォードも、80過ぎても流石の演技力と存在感🤔
何か隠してそうな感じをかもし出すのが上手いです。
余談ですが、レッドハルクに誰が変身するかは、予告編で明かさないべきだったかもしれませんね😔
キャスト的に読める人は大勢いたでしょうが、それでもです。
100%分かってて見るのと、ほぼ確実でも予想してみるのとでは、感情が違いますからね🤔
元ウィドウの大統領の警護役ルースを演じたシラ・ハース氏も、小柄な身体ながらキレのあるアクションを披露💪
更にチラッとあの男の登場もあります😀
ストーリーの着地点も既定路線といえばそうですが、ヒーロー映画はどうしてもそうなりますから😳
ヴィラン側が勝ったら話が終わってしまいますしね。
2代目キャップの雄姿を観たい方は是非👍
前作を復習しておかないと、見落として忘れてしまっていることも多々あり、“一回見てもよく分からん?"ことになってしまいがちです。
「アベンジャーズ」シリーズをはじめとしたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で中心的役割を担ってきたヒーローのキャプテン・アメリカを主役に描く、「キャプテン・アメリカ」のシリーズ第4作。MCU映画としては第35作目にあたります。
本作は、アンソニー・マッキー演じるサム・ウィルソンが新たなキャプテン・アメリカとして映画デビューを果たします。
●ストーリー
初代キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースから最も信頼され、ヒーロー引退を決めたスティーブから“正義の象徴”でもある盾を託されたファルコンことサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)が、フラッグ・スマッシャーズとの戦いを通して、“キャプテン・アメリカ”を正式に襲名し、新たなキャプテン・アメリカとなっていました。同時にサムの友人で協力者であったホアキン・トレス( ダニー・ラミレス)は、サムからスーツを託され、2代目“ファルコン”を襲名していたのでした。
そんなある時、アメリカ大統領サディアス・ロス(ハリソン・フォード)と面会した後、サムは世界規模の事件の渦中にいることを知ります。
やがてロスが開く国際会議でテロ事件が発生します。それをきっかけに深刻化し、世界大戦の危機にまで発展してしまうのです。各国の対立が混乱を収束させようと奮闘するサムでしたが、全ては“ある人物”によって仕組まれた陰謀だったのです。サムは、キャプテン・アメリカとして新たな陰謀の背後にある脅威に立ち向かうこととなる。 そんな彼の前にレッドハルク(赤いハルク)と化したロスが立ちふさがるのです。
●解説
本作は、ドラマ版でのサムの葛藤と決意を通じて、新たなキャプテン・アメリカが誕生し活躍する物語としては、ふさわしい作品です。ただしドラマ版『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を見てない人にとって、本作につながるのは2019年に公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』以来のエピソードとなります。そのためすっかりキャプテン・アメリカが代替わりしてしまっていたことすら忘れてしまい、違和感に苛まれることになってしまうでしょう。またストーリー面でもドラマ版を前提にした展開(本編だけだとスティーブから盾を引き継いだサムしか見てないので、サムの葛藤や心細さが理解できないし、決意の大きさも見えてこない)や、見落として忘れてしまっていることも多々あり、“一回見てもよく分からん?"ことになってしまいがちです。極力アベンジャーシリーズのおさらいとドラマ版を視聴しておくと、違和感なく本作の作品世界に没頭できることでしょう。
ただし、本作は映画『インクレディブル・ハルク』(2008)とも因縁が深い作品です。今回の事件を裏で操っていたのは、ミスター・ブルーことサミュエル・スターンズでした。スターンズは『インクレディブル・ハルク』 に登場した細胞生物学者で、ハルクとなったブルース・バナーを助けていた人物です。また本作では、ブロンスキーが暴れ、ハーレムでハルクと衝突した事件について語られています。この時、ロス将軍はブロンスキーを率いて“ハルク狩り”を行っており、「ハルク・ハンター」の異名を得たことも明かされるのです。本作は、『インクレディブル・ハルク』後のロスとスターンズのその後を描いた続編とも言えなくないので、同作の復習もお勧めしておきます。
ストーリーの大きなポイントは、サムが新生キャプテン・アメリカとして世界から認められて、新たな脅威に向けて、アベンジャーズの再建を暗示させているようなストーリーであることです。ロス大統領から打診されてサムも乗り気になっていました。今回は予感で終わりましたが、今後の展開が楽しみなところです。
次ぎにお話しのベースとしては、映画『エターナルズ』(2021) でインド洋に登場したセレスティアル島で採掘できるアダマンチウムの争奪戦です。アダマンチウムは稀少金属でウルヴァリンの骨格と爪に結合している物質としてよく知られています。 このアダマンチウムを巡り、まず冒頭では、サイドワインダー率いる暗殺部隊が奪ったサンブルの奪還をロスから依頼を受けたサムが奪還するというもの。ヒーロー物では少ない、接近戦の迫力ある映像が続きました。
ところでこのアダマンチウムを精製したサンプルは、日本が開発したものなのです。奪取し、その黒幕がロス大統領であるという情報が尾崎首相(平岳大)にもたらされたことで日米関係は悪化することになります。それどころかセレスティアル島に進出した海上自衛隊と米太平洋艦隊が軍事衝突寸前まで発展してしまうのです。まずアメリカと事を構える肝の据わった総理大臣なんて現実にはあり得ません。しかもわが国憲法の専守防衛の原則を踏みにじって自衛隊が太平洋艦隊に先制攻撃を仕掛けるわけがないのです。この辺の展開のなかで、まだまだハリウッド映画界の中に、日本に対する偏見と無知が強いことを窺い知らされました。
もう一つストーリーのポイントをあげるなら、「普通の人間がキャプテンアメリカを継ぐ」ことにあります。サムはスティーブと違い超人血清を打っていない普通の人間でした。それがサムにとってキャプテン・アメリカの重責を担うことのコンプレックスだったのです。特に相棒のホアキンに重症を負わせてしまったことから、自分も超人血清を打つべきであったと落ち込みます。
そんな時、背広姿のパッキーが突然現れて、「スティーブでも救えなかった命がある」とサムを励ますシーン励ますは泣けてきました。
そんな普通の人間であるサムが「超人血清の象徴であるハルク」と闘うラストシーンは印象的です。しかも武器を持たず、キャプテンアメリカとしての"慈愛の大きさで説き伏せてしまうのです。サムの人柄を偲ばせるシーンでした。
●最後にひと言
ハリソンフォードの引退宣言が発表されてしまいましたが、できればロスとして再登場を願っています。
眠くなる
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