「今回の悪党は規格外のワル、しかし規格外の刑事の相手として不足なし。」犯罪都市 THE ROUNDUP レントさんの映画レビュー(感想・評価)
今回の悪党は規格外のワル、しかし規格外の刑事の相手として不足なし。
ガンアクションなしの肉弾アクションだけでここまで見せるのは最近では珍しい。まさに剛腕炸裂、ドンソク兄貴のパンチと投げ技が炸裂するたびに見ていて気持ちがいい。
今回の悪党カンはマチェットを振り回しては敵味方の見境なく殺しまくる危ない奴。その凶悪ぶりはすさまじいが、特に後半、後ろから車で突っ込んできたシーンにはびっくりした。その後近寄ってきた警官二人をあっさり刺してしまうという、まさに悪事を働くのに一切躊躇がない。後悔や良心がない純粋さを兼ね備えた完全生物だ、ってこれはエイリアンか。マチェットを振り回してここまで殺しまくるのはジェイソン以来だよ。
今回ばかりはドンソク兄貴大丈夫か、いや心配ご無用。これら悪役の極悪非道ぶりはすべて前振りなのだ。悪の限りを尽くすカンに対して観客の怒りが絶頂に達したところで真打ちのドンソク兄貴の登場だ。
ご丁寧に検問で奴が乗ったバスを誘導し、乗客を降ろして、さあタイマンのお膳立てはそろった。心置きなく兄貴によるマグロ解体ショーの始まりだ。
いくら刃物を振り回しても堅い筋肉に覆われた兄貴にはびくともしない。いつもの華麗なフットワークと剛腕パンチでカンを追い詰めてゆく。最後はとどめの一撃とばかりに見事な蹴りが決まり、カンはフロントガラスをぶち破りいきおいよく吹っ飛ぶ。
しかし決着ついたと思いきやまだまだしぶとい。お前を絶対殺す、家族ともども、そのカンのセリフにカチン。俺はまだ独身だと言わんばかりにとどめのパンチ炸裂。フロントガラスにめり込むやつの頭蓋骨は粉砕骨折したに違いない。
いやあ、お見事!ここまで溜飲下げてくれるアクション見せてもらっておなかいっぱいだよ。これは三作目も期待してるぜ、兄貴。ちなみにスタローンからエクスペンダブルズのオファー来ないのかな。ドンソク兄貴が加わればさらにチームはパワーアップ間違いなしだと思うんだけど。
相変わらずの韓国バイオレンスで残虐シーン多いけど、マブリーの愛嬌がいい塩梅で中和してくれてます。これは映画館で見るべきだった。