「剛よく最狂を制し、そして肉体は最強の言葉」犯罪都市 THE ROUNDUP Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
剛よく最狂を制し、そして肉体は最強の言葉
第一作は観ていません。ラウンドアップとは「寄せ集め」とか「一斉検挙」などの意味のようですが、この映画の中味に即した訳が出てこないです。
主人公であるマ・ドンソクの体型と、殴打の擬音がやたらに目立ったのですが、マブリーが警官チームのピースにきちんと嵌っていたので、サスペンスの雰囲気はちゃんと保たれていたと思います。
しかし改めて、肉体こそが言葉であり、そこから繰り出される腕力こそが思想であると思い知らされました 笑
◉乾いて即物的な殺意
ソン・ソックが演じる、今回の敵役であるカン・ヘサンの残忍さと奇妙な怜悧さが、この映画の魅力の半分を占めていたと思います。枯れ草の草原を駆けて人質を追い詰め、まずは耳を削いで絶対服従させるのかと思ったら、たちまち刺殺する。殺しまでの時間が短い。挙句に死体から手首を切り落とす。身体の一部を見せつけた方が、身内へのインパクトは圧倒的ですからね。そして死体は騒がない。
二つの死体が収められたビニール袋が土中に埋められたあたりでは、予想以上にサイコな方向に振り切れてしまうかと、心がひりつきました。
魅力の後の半分は、もちろんマ・ドンソクなのですが、ある意味、別の2作品を観たつもりにもなれます。
◉あの魅力的な形をした斧
銃撃よりも、斧とナイフを使っての執拗な殺し。あの恐るべきザクザク音が、いわゆる韓流な訳ですね。
殴り合いの擬音効果は正直、やや不自然感もありました。マ・ドンソクならば視覚だけでも、殴り合いの迫力は出せたのじゃないかと。でも、観る側がハラハラしてもまだ止まない、カンの刺殺シーンは、身体がのけぞりました。クライムサスペンスの充足感!
カーチェイスの逆走また逆走は、カン・ヘサンがペテン=頭もいいことを見せていましたが、まぁマ・ドンソクの愚直な肉体が、それに優ったと言うことで。
今晩は
コメント有り難うございます。
マチェーテは、中南米の現地人が使うと言われている短刀ですね。
「マチェーテ・キルズ」という面白き映画があります。(今、レビューを再度上げました。良かったら配信でやっていますよ。)
今作は、マ・ドンソクが黄金の右フックで相手をやっつける処が、安定して面白いですね。で、いつから彼はマブリーという愛称になったのでしょうか?
マ・ドンドク作品はほぼ総て観ている筈ですが、外れが無いんでよね。
資料によると、とても良い人らしいですし・・。では。返信は不要ですよ。