「優しい世界」マルセル 靴をはいた小さな貝 まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
優しい世界
今年のアカデミー賞長編アニメーション賞へのノミネートで知った本作。ファーストルックを見た時は、へんてこに見えた主人公の貝・マルセルが、映画を観終える頃には可愛くて愛らしくてしょうがないキャラクターになっていました。
なんで貝が靴はいてるの?
なんで歩くの?
なんで喋るの?
その辺の不思議な世界観の説明は一切なく、冒頭からすぐにマルセルのドキュメンタリー撮影をする映像作家の同居人視点で話が進行します。その潔さがとても良かったし、変に説明的ではなく、ひたすらこの優しい世界に没入することができました。
おばあちゃんと2人で暮らすマルセルが、ひょんなことからSNSで注目を集め、離れ離れになってしまった家族を探していく…。マルセルやおばあちゃんがお喋りしたり日課をこなしたり、日々暮らしているのを眺めているような作品なのですが、温かくて優しくて、ちょっと切なくて、丁寧に造られた作風も相まって、ほっこり癒される作品でございました。
あの優しい世界に私も行きたいな。
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