「ありのまま、心のままに描く美しさ」はだかのゆめ masaさんの映画レビュー(感想・評価)
ありのまま、心のままに描く美しさ
東京国際映画祭にて鑑賞しました。
生と死を美しく描いた作品です。
音楽、映像とマルチな甫木元空監督の長編作。高知県を舞台に、四万十川や四国という土地が醸し出すなんとも言えない奥ゆかしさがありました。
セリフ量が少ない難しい役柄を、主演の青木柚さんが繊細に演じられていて素晴らしかったです。青木柚さんのどこかあどけなさが残る最後の時に、この役柄を演じられたように感じました。また、脇を固める唯野未歩子さん、前野健太さんがすごく良い。
そして何より、老紳士の物悲しく、強く、優しい言葉が、心に残りました。ドキュメンタリーのようでそうではないけど、ありのまま心のままに描かれている。今は亡き人と心で対話しながら強く生きてゆこうと思える作品でした。
余談ですが、Bialystocksというバンドの『差し色』という曲がすごく好きで、まさか甫木元空監督がメンバーでVo.だったとは知らず驚きました。
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