「医師個人に全てを委ねる歪さは…」Dr.コトー診療所 愚者さんの映画レビュー(感想・評価)
医師個人に全てを委ねる歪さは…
システムとしては脆弱。それを補完しているのは医師個人の力量と精神力。しかし…その医師の個人の状況や家庭を犠牲にすることによって、島民は安心を得る。人口と医療。離島=距離≒天候と医療。色々なことを考えさせられます。全編に渡る映像美を支えていたドローンを多用しすぎて、違和感を感じた(ドローンで撮れる映像は人間が普通見ることができない映像)が、島民の濃い人間関係が、その美しい景色に溶け込む。そのような人間関係はこの島にはなくてははならないものであり、そこに助け合いの精神が生まれる。素人が素人同士助け合う。そこで唯一の専門家である医師にかかる負担。全てが「しょうがない」ことであり「現実」なのです。頼るしかない現実と医師の個人の生活。島国である日本が直視し、対策を真剣に考えないといけない問題です。それぞれの俳優がこの作品に対する愛情を感じるような、パワフルな演技に拍手。そして、それを求めた監督の情熱に拍手です。しかし…柴崎コウは進化していますぞ(^o^)
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