「アニャ・テイラー=ジョイさんの魅力が全開の極上サスペンス」ザ・メニュー Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
アニャ・テイラー=ジョイさんの魅力が全開の極上サスペンス
レイフ・ファインズさんのサイコなシェフの怪演ぶりとサスペンスフルな映像・音楽でピンと張った息をのむ緊張感が続き、グイグイ引き込まれました
そして怪物シェフに毅然と対峙する女性を力強く演じるのはアニャ・テイラー=ジョイさん、眼力が強いクールビューティな雰囲気と全身からにじみ出るゴージャスな雰囲気が完璧に合わさりすごく綺麗でした
作品自体の評価は☆3つですが、最高に魅力的なアニャにプラス☆1つ
心をこめて作った料理に対する世間の軽薄な侮辱・冒涜は天才料理人をサイコなシェフに変貌させ、絶界・孤島のレストランに一人10万円を超える人数限定の超高級料理と銘打ち復讐のターゲットである客を集める
フルコース料理をサーブしながら徐々に客を精神的に痛めつけていき、最後は皆殺し、その後 自分やレストランの従業員も含め全員自決するという衝撃のエンディングへ向かって突き進むぶっ飛んだ内容
シェフ個人の怨みと行動なら解るが、従業員達も含めこれを組織だってやる/やれる理由が不明だし、フルコースが進むにつれて異常に気づき出す客達だけど、力ずくで応戦せず、なすがままになったのはなぜ?といった根本的な突っ込みどこはありますが、総じてとても面白かったです
全員死ぬ中でたった一人生き残ってレストラン/島から脱出できるのは、アニャ・テイラー=ジョイさん演じるマーゴだけ
彼女はシェフの復讐心に気づき、シェフのキャリアの原点になったチーズバーガーを特別にオーダーし「旨い」と賞賛することでシェフの傷んだ心を救い、店と島からの脱出に成功する
結局、傲慢な連中は全員死に、洒落た料理になんか全く興味がないマーゴだけが生き残るという皮肉な顛末
最後、マーゴが脱出したボートを停め、ほお張るチーズバーガーがすごく美味しそうでした