「154分、見どころしかない「スーパー娯楽映画」」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
154分、見どころしかない「スーパー娯楽映画」
本作を観終わって新宿ピカデリーを1階へ降りていく途中、若い二人連れが「やっぱり、こういう映画は映画館で観ないとね」と会話しているのが聞こえてきました。では実際の客入りはどうだったかというと、昨日がサービスデイだった反動もあるのか、一番広いシアター1は後方こそ人多めでしたが(私の陣取る)前方は寂しい状況。まぁ家族連れは吹替え、迫力を享受したければドルビーシネマやIMAXと、上映形態が多岐にわたっていることもあるのでしょう。私は字幕(通常版)で鑑賞しましたが、特に冒頭の暗がりでのドタバタシーンなどを観ているとドルビーシネマがお勧めかもしれません。
154分と長い作品ですが、ドタバタからのドタバタ、シーンが変わってドタバタ、謎解きからドタバタ、からの謎解きそしてドタバタと、全く飽きさせることのないスーパー娯楽映画となっており、80歳のハリソン・フォードに本当にご苦労様、そしてありがとうと言いたくなるアクションに次ぐアクション。前半で上半身裸のシーンもありますが、めっちゃ引き締まっています。
昔からのファン向けに、登場人物やシチュエーションにチラホラ接待シーンも準備されていますが、勿論、初めて観る観客を置いていくことはありません。本作中、ちょいちょい「殺し」もありますが、レイティング的にも「G」で年齢制限はないためお子様にもお薦め。私自身が(テレビ鑑賞でしたが)中学生のころ『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』を観て度肝を抜かれましたが、前作『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』から15年経ち、アクション、VFXそして編集など何もかもが遥かにアップデートされていて迫力満点。恐らく現代の中学生が本作を観れば当時の私以上に「度肝を抜かれる」こと必至なはずです。
映画ファンとして、本当は「配信でもいい」なんていうべきじゃないのかもしれませんが(たまに言いますね、私)、映画料金も値上げが続いており気持ちは解ります。ただ、この作品に興味をお持ちなら、やはり劇場でご覧になった方がいいに決まってます。昨今の映画にみる小難しい設定も悪くないのですが、ここまでの娯楽性に振り切った映画は結構久しぶりな感じがして、「やはりいいな」と素直に思える作品に仕上がっています。素晴らしい。