泥棒日記のレビュー・感想・評価
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普通に面白い
元アイドルのために企画された映画だろ?と色眼鏡で見る向きもありそうですが、普通に面白いです。主人公はネクラ女子高生で全体的にやや重めの演出です。そのせいで友人女子高生の天真爛漫さや人懐こさが際立ちます(それはその後の伏線になっています)。
設定自体がやや奇抜でご都合主義的な点も少なからずあるので神経質な人だといちいち突っ込みたくなるかもしれません(笑) 中盤、邸宅での悶着は小説を読み進めるような演出もありテンポ良く好印象。最後のオチは弱いですが主要人物のその後を予感させる前向きなトーンであり、ED曲の印象とも合せて晴れやかな終幕でした。
なお、私は仮面ライダー龍騎主演の須賀貴匡さんが好きで彼の出演作ということで前提情報無く視聴しました。短尺なのでスキマ時間に一本観たいという場合におすすめです。
「自分でしたことを必死でごまかそうとする大人たちへ」
実際にあった出来事をモチーフにした作品。
物語で描かれているのは家族間の不信。
父の不倫現場を目撃した娘サクラは、普通に動揺した。
この動揺と父と話せなくなったことから、何とかしてその修復をするために日記を書くことで頭の中をブレインストーミングしようとしていた。
サクラは豪邸に住み成績優秀で容姿端麗。誰が見ても悩みなどないところに、誰もが同じ立場になれば同じように悩むという仕掛けをしている。
このサクラの悩みと対照的なのが父の悩みだ。
父は大手出版社の社長 ゴシップは命取りになる。
彼にとって娘に見られたことは、誰かに伝わってしまうことを意味する。
そして不倫をやめようとしない。
妻も馬鹿ではない。早々にそれに気づき、それとなく父に質問することで夫婦関係もこじれる。
娘に小遣いを与え口止め効果を狙うも、娘はそれを受取らない。
父は娘の言動を注視しだすと、娘は日記のようなものを書き始めていることの気づく。
娘が日記を書き始めたのは、自身の不倫を記録しているものだと思い込む。
日記を探してみたものの、どこにもないのは、きっと娘が持ち歩いているからだろう。
この悩みを不倫相手に話す。それがどんな風に伝わったのかは、作中に事件として登場することになる。
事件そのものは父が依頼したことではなかった。しかし父は家族旅行と称し家を空けることで、社員である編集者に日記を盗み出すよう指示し、同時に不倫相手にも日記を探すよう依頼したのだ。
編集者は初回作のヒットだけで萎んでしまっている小説家の人物描写を描く腕を上げさせるために、社長宅侵入の同行をさせた。
そこに替え玉バイトのミズホがいたのは想定外だったが、それこそがこの作品の原動力となっている。
不倫相手の女は、何でもする。
女がサクラを殺したあと、サクラのスマホでミズホに「日記を探して」とラインしたのだ。
小説家は思いもよらなかったことをそのまま小説にしたのだろう。
それがこの作品のタイトルとなっている。
ただ、
編集者と小説家が窓から侵入するのと、どう見ても泥棒の二人に対しミズホの言動が落ち着き過ぎていることは残念な点だった。
金持ちだろうが貧乏だろうが、家族の中に発生する不信という問題は、潔癖であればなおさら汚点に見えるのだろう。
してしまったことは変更できない。それに真摯に向き合うという感覚を持てないのは多くの人も同じだろう。何とかしてごまかしたいのだ。
そこに第三者を使ってしまうことで、問題が事件を引き起こしてしまうのだろう。
50分と短い作品ながら、見ごたえがあり面白かった。
超々粗挽き
夜な夜な遊び歩く金持ち同級生の身替わりバイトをするJKが、留守番中に侵入してきた泥棒と意気投合する話。
旅行に出かける両親と、身替わりとして体調が悪いと宣う主人公からことが起きて行くけれど、食事用意してあるっておかしくない?w
ちょっとすっとぼけたコメディではあるものの、中途半端で楽しさはないし、サスペンスとしたらダイジェスト過ぎ。
ちゃんと作り込んだら面白くなりそうだけど、とりあえずファンの方向けにやっつけで作った感じが有り有りだった。
渋谷に人がいなさすぎたのは、コロナ禍真っ只中の撮影だからかな…。
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