「世の中の歪みを暴き出した問題作」動物愛護法 wild cats@横浜さんの映画レビュー(感想・評価)
世の中の歪みを暴き出した問題作
かつて日本中を震撼させた凶悪殺人事件の犯人が前段階で行ったのは動物虐待事件。
ゲリラ兵士のように実践訓練を受けていない犯罪者たちは、生身の人間を切り刻む前に生身の動物で試す。つまり凶悪事件に直結するのは、動物虐待事件。
それなのに司法における動物愛護法は絵に描いた餅のように、本当の効力を発揮せずに結局のところ加害者と身内を助ける形になっているのが現実だ。
この映画は、今やマスコミすらジャーナリズムを忘れてしまって真実を報道せずにいつも誰かを擁護、誰かに忖度する世の中にあって、現代人が抱える心の闇、ご都合主義の縦割り社会を鋭くえぐる問題作だと思います。
いかに動物虐待犯罪者が動物愛護法を軽視してるか。
また、罪を犯す側のみならず、法を執行する側にも動物愛護法への軽視が浮き彫りになっている。
被害者が人間ではないということが、これほどまでに理不尽な世の中を当たり前にしている。
いったい立法府が作った動物愛護法とはなんなのか?いったいなんのために作ったのか?
そんな事を深く考えさせる秀逸な作品です。
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