劇場公開日 2022年10月7日

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「現代の陰陽師でしょうか。」呪い返し師 塩子誕生 かぶさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0現代の陰陽師でしょうか。

2022年10月12日
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楽しい

怖い

幸せ

痛快な映画です。

主人公は、若く美しい女性ですが、
依頼者の誠実かつ切実な想いに感応して、
「呪い返し師・塩子」としての使命を果たします。

「呪い」と言っても、
見るものを怖がらせることが目的ではなく、
その原因となる心の誤りについて…
例えば、嫉妬や欲望、自惚れや怒り、無神論など、
普段起こり得る心の有り様が、
呪いの発生原因になってしまうことを
相手に一喝する形で反省させていく内容です。

「類は友を呼ぶ」と言われるとおり…
作中では、登場人物の心の傾向性に応じて、
生霊から地獄霊、鬼や天狗、悪魔まで登場しますが、
各々、神仏の目から見た「正邪」が判定され、
最終的には「お前は悪である」と引導を渡される
シーンは圧巻です。

例えば、天狗という存在は、
典型的な「自己中」で、自惚れが強く、
他人への愛に欠けた存在ですが、これに対しては、

「自分のために世界があると思うな」
「世界のために自分があると思え…それが愛の心だ」

と、その本質的な誤りを一喝していきます。

…全編緊迫した雰囲気であるものの
時折、コメディーが入ります

同時期には「貞子」の関連映画が公開されますが、
おそらく、塩子の手に掛かれば、
貞子も強制的にその誤りを指摘されたうえで
「お前は悪である」と断定され祓われてしまう
ことでしょう。

かぶ